J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2004年11月26日(金)    だから僕はブレーキを踏まなくてはならぬのだ、、。

J (3.秘密の恋愛)

9. これからのこと (3)


そう。
そして私はその時感じていた。
私とレイは今だ恋しあっているのではないかと。

いくら女心に疎い私と言えども、
今までの経緯からしてレイの心中はわかる。
これから始まる運命を信じたい、と言ったレイの言葉(参照こちら)に、
大阪での会話(参照こちら)を結びつけ考えれば自明のこと。

いやそれは一人よがりの想い過ごしかもしれないと、
何度もそう思い直してはみても、
けれど、「工藤さんは、、何にも分かってない、、、。」
と言ったレイの言葉(参照こちら)を思い出しては、
私とレイは今だ恋しあっている、としか私は考えられなかったのです。

だが。
そうであるならば。
私はブレーキを踏まなくてはならぬ。
何故なら、私とレイのこれからはあり得ない、からだ。


今でも君が僕を好きであっても。
今でも僕が君を好きであっても。

今の僕には妻の友美さんがいる。
そして子どもがいる。

僕は友美さんを幸せにするために生きている。
子どもであるゆきを幸せに育てるために生きている。

だから僕と君とのこれからの運命などない。
とても哀しいことだけど。

そして、だから。
だから僕はブレーキを踏まなくてはならぬのだ、、。
これ以上近づくことのないように。。


そう考えながら本題に話を進める私でした。

・・

「で、じゃ、話、聞こうか。えっと。これからのこと。?」

私はくつろいだ雰囲気で話題を振る。
レイは待っていたかように、
「はい。」と素直に頷く。


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