J (3.秘密の恋愛)
4. 無常 (1)
俺に憧れて会社に入社した、、、。
そう言うレイを前に私は言葉が出ない。 ただ、頭の中がくるくる回る、くるくる、くるくる、くるくると。
・・
確かにそんな気もしていたよ。 けれどそれはずっと俺の心の中で打ち消してきたことなんだ。
そんなことはある筈はない。 レイは営業部という仕事の内容に惹かれて志望を変えた。 俺に関係のない動機で会社に入社したんだ。
だって君は履歴書にそう書いたじゃないか。(参照こちら)
けれど。 確かに、あー、俺は、もしかしたらと、 そういう甘い幻想を抱いていたこともあるよ。
レイが少しでも俺に気があるんじゃないかってね。
でも、それは俺の妄想。
俺はそう決め付けてこれまでやってきたんだ。
それなのに、。
なんで、君はこの席で今そんなことを口走る!?
、、、レイちゃん、酔ってるよ、君、、、。
それと。 俺の気持ち、確かめられた、ってどう言う意味だい?
あー、確かに俺は君に猛烈な恋愛の情を持っていたよ。 狂おしいほどの。
そして、あの夜、俺は君が欲しくなって仕方がなくなった。
でも。 君は肝心のところで席を立ったじゃないか。(参照こちら)
俺の記憶では、、、。
俺の記憶では、君に一言も君への恋心を打ち明けていなかった筈だよ。
なのに、なんで君は確かめられた、っていうんだ。
全て君にはお見通しだった、そう言うわけなのかい!?
、、、ああ、俺も酔っている、くるくる回るよ、頭が、、、
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