J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年08月07日(木)    生きているその人々のために私は生きていく。

J (2.結婚)

14. 生と死 (10)


苑晩、父の通夜がありました。

私は友美さんの実家で全てを話し、
そしてとんぼ返りをしたのでした。

季節外れの雪は止み、
帰る頃には道の雪も解け、
滞ることなく私は戻れたのです。



私には大切な存在がある。

妻。
そして生まれて来た子ども。


母。
そして友美さんのご両親。


生きているその人々のために私は生きていく。

私は厳粛にそう感じながら父の葬儀を終えました。



父の葬儀には友美さんは参列できませんでした。
出産したばかりの友美さんにとっては当然のことでした。


運命。

君のおかげでゆきが生まれた。

ありがとう。

私はそう友美さんに声を掛けたものでした。



・・


翌日。

葬儀が終わり参列してくださった方々にお礼をするために、
私は記帳していただいたものを見ていました。


私はそこにレイの名前を認める。


そしてこれが次の章への布石となる。



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この物語はフィクションです。

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