J (2.結婚)
14. 生と死 (8)
夜中の雪降る高速道路を東へ。 はやる心。
しかし車は遅々として進まない。 往生している車があるようだ。
(ち、チェーン規制かよ、、、)
料金所の脇でチェーンを装着する。
凍える手。
(あ〜あ、こんなことをしているうちに生まれちゃうんじゃないかな、、、。)
私は天を見上げて溜息を吐く。
雪が私の顔に降り積もる。
普段であれば3時間もあれば着くはずの友美さんの実家のある町が、 今夜はきっと倍の時間がかかるだろうよ。
着くのは明け方かぁ。
母子共に無事であってくれればいい。
オレの望みはそれだけだ。
オレは君たちを守り生きること約束する。
だから無事に。
生まれてきてくれ。
やがて海沿いの道は大きく半円を描き山間の道となる。
雪は深く降り積もる。
待っていろ。
きっとオレは間に合うから。
+++
HPを引越しました。 BOOKMARKしてくださっている方はお手数ですが変更願います。 新URL⇒http://bulari.chu.jp/
|