J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年05月28日(水)    黙っている友美さん。

J (2.結婚)

10. 義母 (4)


夜になり義母と共に食卓を囲む。

再びまた私は緊張しながら食事をする。

ここは私の家なのに、、、。



ビールを飲む私。
純一さん。あまり飲まないことですよ、
友美がこういうことになっている時ですからね、という義母。
黙っている友美さん。

トモミさん、どう、食欲はあるの?と聞く私。
少し、と答える友美さん。
会話が途切れる。
タバコを探す私。

純一さん、友美の前ではタバコは辞めていただかないと、と義母。
あ、すみません、そうでした、と私。
そう、友美さんの実家ではタバコを吸わない私だった、、、。(参照こちら
そうでしたって、純一さん、子どもに影響したらどうするの?
もう、何から何まで、と呆れ顔の義母。
小さくなってビールのコップをなめる私。


私がビールを飲み終えるまで、
義母も友美さんもご飯を食べるのを待ってくれていました。
どうぞ、お義母さん、お先に召し上がってくださいと、
私は再三お願いしたのですが、いえ、それは失礼に当たりますからと、
じっと私が飲み終わるのを待っていてくれるのです。

私はそそくさと飲み干して、ではご飯にしてください、
そう言うよりありませんでした。


風呂もどうぞお先に、ということで私は言われたとおり先に入りました。
風呂から上がると、ごゆっくりと声を掛けられて、
ああ、これじゃ友美さんの実家にいるのと変わらないじゃないか、
そんな気分になってしまう私でもありました。

でも、仕方ないです。
友美さんの具合が悪いんですから。

それに義母は精一杯のことを私たちにしてくれているのです。

感謝こそすれ、不満を感じてはいけないのです。


分かってはいます。
分かっているんです。
いい人なんです、とっても。


でもなぁ、

もう少し、その、トゲのない言い方、してくれるといいのにな。

ふぅ。

その時の私の心中はそんな感じでしたです。



、、、当然夜も義母の管理下で私たちは眠りました。

当然です。



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