J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年05月23日(金)    トモミさんごめんね、アイス、溶けちゃってる、

J (2.結婚)

9. 切迫流産 (17)


待合室でじっと待つ私。

そうだ、、、タバコ。

喫煙所、、、



アイス、、、


何で溶けていくんだ!
せっかく!、せっかく!、せっかく!
せっかくトモミさんのための買ってきたのにぃ!

溶けないでくれよぉ!
トモミさんが食べられないジャンかぁ!
おい!おい!おい!おい!おい!おい!おい!おいぃ!


・・

あーあ、
アイスが、アイスが溶けちゃうよ、、、
友美さん、どうしよっか、、、

ね、トモミさん、どうしよう、
アイス、溶けちゃってる、
ごめんね、、、


ごめんね、オレ、何にもしてやれない、
オレ、だめだ、
君のこと、何にもしてやれない、
こんなオレ、だめだ、、、


大切にするって。
大事にするって。
幸せにするって心に決めてたのに。

オレがしたことは、
ヤキモチ焼いて、無理をさせて、
労わりもなく君を抱いただけ、、、。

オレ、だめだね、、、



神様。
お願いします。

なんともない、ね、なんともないよね、

なんともないって、言ってくれよ、お願いだから、、、


・・

待合室に溶けたアイスと無力の私。

短い時間が長く流れました。



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