J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年05月19日(月)    私は友美さんを横にさせました。・・・そして夜も更ける。

J (2.結婚)

9. 切迫流産 (13)


ホテルに着くとすぐにふとんを敷いて、私は友美さんを横にさせました。

友美さんは「もう大丈夫なのに、」と言って口を膨らませましたが、
「僕も少し疲れたから、」と言って私も横になりましたので、
どうもこうも言うこともなくなって結局は素直に横になりました。


しばらくして私は起き友美さんを見てみると、
ぐっすりと寝ている様子、まずはよかったと安堵して、
起さないよう静かに部屋を出て風呂に向かいました。

(これで何事もなければいいんだけど、)

湯船に浸かりながら私は腕を組みそう思いました。



夕食は部屋食でした。

友美さんはいつもよりは食が細く見えました。
が、しっかりと食べていました。
私は腹が減っていましたのでバクバク食べました。

考えてみれば私たちは昼飯を抜いてしまっていたのでした。


私はビールを一本だけ飲みました。

友美さんは私があまり飲まないことを心配して、
「純一さん、お加減でも悪いの?」と聞きましたが、
私は「いや、腹が減って、今夜は酒よりもメシだ、」と答えておきました。


私は、本当は飲みたかった。
飲んで心配事を消してしまいたかった。

でも。

飲んで酔っぱらってどうする?
ひとりで浮かれてどうする?

友美さんの身体の調子が今ひとつだってぇのに。

、、。

「トモミさん、あの、おなか痛くない?、大丈夫?、」

「ええ、お陰さまで、全然よ、」

笑顔を作って答える友美さん。
その瞳の奥の真実を見極めようとする私。


しかし、真実はふたりにも分っていなかったのです、、、


・・

そして夜も更ける。


友美さんも風呂に入り、

私ももう一度湯に浸かり、

頃合もよくなった頃、


私たちは別々のふとんで寝むりにつく、のでした。


、、、私は再び性欲を失いし者になっていました。



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