J (2.結婚)
5. 新婚旅行 (12)
(ケンジ?)、、、くっ、また、呼び捨て、で、呼んだ、な、、、。
私は一瞬、ハンドルを握る手に力が入りました。
人の気も知らないで、、、。
私はもう我慢がならない、そう感じました。
聞いてしまえ! そんな気持ちになりました。
(あの男は君のことが好きだったんじゃないのかい!?、そして君は、、、!)
その言葉がもう喉元まで出掛かりました。
喉元まで!
ところがその時。 私が直接に友美さんとあの男の関係について触れようとした、まさにその時。
窓の外の海を見ていた友美さんが、急にこんなことを言ったのです、、、
「ごめんなさい、純一さん、、、」
私は言葉を飲み込みました。
ごめんなさい?何が?どうして?
「え?、」
…私は(え?、)と聞き返すより他に言葉がありませんでした。
あの男のこと?
何がごめんなさいなの?
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