J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年03月17日(月)    友美さんは困ったような顔をして、訴えるように言いました。

J (2.結婚)

5. 新婚旅行 (4)


私は立ち上がり友美さんに近づきました。

奇妙な笑顔を浮かべ「いや、何でもない、」と言いながら、、、。

友美さんはキョトンとした顔をして、「変なの〜」と言いました。


(まったく持ってして私は変だ。)

私は友美さんに近づいて、「ちょっとさ、」とか言いながら、
また友美さんを抱きしめてキスをしました。


  何故?
  何故君はあの時オレじゃぁなくってあいつを見ていたの?


私はキスをしながら心の声が友美さんに聞いている、、、。

、、、それは友美さんには届かない声。


友美さんは私のキスを純粋な愛情表現として受け入れている、、、。
同じ時に同じキスを共にしながら、違う意味合いを持つキス。


  だめだ!
  ひとつにならなきゃ、、、
  ひとつにならなきゃ、だめだ!


私は再び本能的に友美さんをとの交わりの必要性を感じました。
「トモミさん、やっぱり、抱きたい、今、」
「も〜、純一さんたら、夜に、って、」

友美さんは、今度はきつく私を拒みました。


私はちょっぴり不機嫌になりそうでした。
しかしそれも大人気ないこと、すぐに気を取り直して言いました。

「何でだよ〜、オレたちやっと夫婦になったんじゃないか、」


友美さんは困ったような顔をして、私の目を見つめ訴えるように言いました。

「だから、だからなの、結婚して初めて、でしょ?
 だから、大切にしたいの、ね、分かって、、、。」



私は自分勝手なおのれの振る舞いを恥ずかしく感じました、、、。



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