J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年03月15日(土)    果たして私の感じたジェラシーはなんだったのだろう?

J (2.結婚)

5. 新婚旅行 (2)


私は友美さんの身体を腕の中から離しながら、
「う、うん、そうだね、そうそう、時間もないし、夜にネ。」
と言いました。

友美さんはちょっぴり顔を紅潮させて私から離れました。



時間もないし、、、

そう、私たちはこれから新婚旅行に出かけるのでした。


新婚旅行は友美さんの身体の大事を取って海外旅行をキャンセルし、
近場の温泉にゆっくり行くことにしてありました。
車で3時間もすれば目的地に着きます。
私たちは時間に余裕を取って昼前に出かけることにしてありました。



友美さんが初めて作ってくれた朝食。
二人で向き合って初めて食べる食事。

私は食べながら、(ママゴトみたいだなぁ)と思いました。


 ・・・

朝食が済んで、私は頬杖をついてタバコを吸っていました。

友美さんは台所で洗い物をしていました。

私のところから友美さんの姿は見えません。


「トモミさん、」
「なあに、純一さん、」
「いや、呼んでみただけ、」
 
 ・・

「トモミさん、」
「はい?、」
「えっと、身体の調子はどう?」
「平気よ、」
「そっか、そりゃ、よかった、」

 ・・ 

私は朝食の後片付けをしている友美さんに何度となく話し掛け、
そこに確かにいる自分の妻である友美さんを確認しました。


呼べばすぐにそこにいる友美さん、、、。


果たして私の感じたジェラシーはなんだったのだろう?



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この物語はフィクションです。

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