J (2.結婚)
5. 新婚旅行 (1)
結婚式の翌日。
私は友美さんに揺り動かされ起きました。
私は二日酔い。昨夜のアルコールが体中に残っていていました。
「純一さん、朝ですよ、」
食卓には朝食の準備が整っていました。 ご飯、お味噌汁、目玉焼き、そんな程度のものでしたが。
「おはよう、えっと、今何時?」
「もう9時よ、お食事できる?」
「う~ん、でも、せっかくだから戴こうか。」
正直を言えば私は食べられるような状態ではありませんでした。 でも、せっかく友美さんが作ってくれたんだもの、戴かなくっちゃね。
友美さんはすっかり着替えも済んでキチンとしていました。 髪を編みこんでエプロンをした“カワイイ奥さん”、そんな雰囲気です。
私は対照的に二日酔いのヘロヘロオヤジ。 どうにも不釣合いな新婚生活のスタートでした。
(やっぱ、おはようのキスぐらいした方がいいのかな?) (でもなぁ、お酒臭いしな、、、失礼かな、) (いや、新婚生活初めての朝なんだもの、キスぐらいしてあげないと、) (でもなぁ、、、)
「どうしたの?純一さん?、、、何か私の顔に付いていて?」 「ん?、違う違う、ちょっと考え事していたんだよ、」 「何かしら?」 「君にキスをしたもんかどうか、ってね、酒臭いだろ、オレ?」 「ううん、、、平気、」 「そっか、じゃ、こっちにおいで、」
友美さんはしおらしく私の傍らにきて、目を閉じました。
私は友美さんの唇にそっとキスをしました。
私は心の奥底に何かを感じました。
ジェラシー。
昨夜の出来事が私の脳裏に浮かび上がって、 私は友美さんを確認したくなった。
君の心はオレのもの、だよね!
私はたまらずぎゅっと友美さんを抱き締め、 耳元で「抱きたい」と囁きました。
友美さんは、「夜に、お願い、」と甘えた声で言いました。
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