J (2.結婚)
2. 引越し (9)
宮川は言いました。
「レイちゃんですか?、考えたこともありませんけど、、」
それを聞いて矢崎は私に同意を求めるように言いました。
「宮川、年下はいいぞ、なあ、工藤、」
私は何と答えたものか言葉に窮しました。
私と友美さんは、私が30歳で友美さんが22歳、8歳違いです。 矢崎と矢崎のフィアンセ順子さんは、同じ年です。 宮川は、、、 学生時代に一回りも年上の女性との恋に落ち、恋を失った人間です。
さらに、レイは18歳、、、 25歳の宮川とは7歳年下になり、私の一回り年下。
そして、、、
私はそのレイに恋愛の情を持ち、それを封印したばかり。
、、、「年下はいいぞ、なあ、」
この矢崎の振りには、私はすぐには答えを出せませんでした。
私の頭はくるくるまわるばかり、でした。
私がなんとも答えずに、ただ、うーんと考えているので、 宮川がなんとなく話をつなぎました。
「矢崎さんの結婚相手も年下なんですか?、」
「いや、オレは同じ年だ、だがな、女は若い方がいい、」
「どうしてですか?、」
「そりゃぁ、なんたってアレがいい、」
「アレ、ですかぁ?」
「そりゃそうさ、レイちゃんを見てみろ、あの子は特にいい、」
それを聞いて私は口を挟みました。 「おいよぉ、矢崎、レイちゃんのことをよく知っているような口振りだな、 なんか彼女とあったのか?、」
矢崎はニヤリとして答えました。 「ふふ、長年のカン、っていうやつさ、オレのね、。それに、」
「それに?、」
「何かあるわけないだろ、お前といつも一緒にいるのに、な、クドウ君。 そうだ、聞いてみたいな、お前はレイちゃんのことをどう見ている?、」
「、、、オレか?、」
私は弱りました。思わぬ話の展開。何と答えよう、、、
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