J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年02月03日(月)    レイ、、、か、頼みづらいな、

J (2.結婚)

2. 引越し (6)


引越しと言っても独身の私の身の回りの荷物を運ぶだけのことです。

大の大人が4人も集まってもらっても、そうは仕事はありません。


私は鏑木さんに、「そういうことですから、」とやんわり断ったのですが、
鏑木さんは、「なんの、おまえの一大事にオレを誘わないってェのか、」と、
話を聞きようもありませんでした。


結局、鏑木さん、矢崎、宮川、そしてレイ、
私のセクションのスタッフ全員が手伝ってくれることになりました。



当日、矢崎と宮川が会社のワゴン車を借りて朝9時に私の実家にきました。

鏑木さんとレイは直接新居となる会社の社宅に行ってもらいました。

私たちが着く11時過ぎごろに待ち合わせをしておいたのです。


案の定、私の荷物はものの30分で積み込みが終わり、
私と矢崎と宮川の3人は一路郊外にある新居となる社宅へと向かいました。



(しまったぞ、、、)

私は車中ふと気がつきました。


(、、、丁度昼時になっちゃうじゃんか、何か用意しておくんだったな、)

私はこっそりそう思い、どうしたもんかと思案しました。


(こんな時、女手があると助かるのになぁ、、、)


だけど友美さんはいません。

友美さんは妊娠しているから、大事をとって来ないでいい、
そういうふうに決めたのは私でした。



レイ、、、か、

頼みづらいな、

どうしよっかなぁ、、、



私たちの乗るワゴン車は海岸線を走る高速道路を遅滞なく走り、

あっという間に目的地である町へと入ってゆきました。



  < Pre  Index  New >    


INDEX+ +BBS+ +HOME+ 
この物語はフィクションです。

My追加

+他の作品へのリンク+・『方法的懐疑』(雑文) ・『青空へ続く道』(創作詩的文章)