J (1.新入社員)
6. 初めてふたりで飲んだ夜 (11)
レイのことで頭がいっぱいになってしまった私。
レイが欲しい、、、
そのことで何かを感じたかのように席を立ったレイ。
「クドちゃん、どうする?、何か握ろうか?、」
マスターに声を掛けられて、私ははっと我に帰りました。
「もう11時だよ、あの娘、電車大丈夫?」
「んっと、そっか、もうそんな時間か、 あ、じゃ、太巻き作ってよ、爆弾巻。」
もう11時か、、、
どうしよう、、、
オレはいったい、どうしよう、、、
「クドちゃん、彼女には電話しないでいいの?」
「彼女って?、」
「何言ってんの、クドちゃん、来月結婚すんだろぅ? 恋人が首を長くして待ってるんじゃないの?」
「う、うん、、、そうだね、電話しなくちゃ、」
確かに友美さんはオレの電話を待っている、いつでも。
でも、、、
「はい、爆弾巻、上がりは?」
「あ、頂戴、」
爆弾巻をひとつ口に入れ、上がりを啜る私。
そこにレイが戻ってくる。
「失礼しました、工藤さん、」
「いやなに、そろそろ食べて帰ろう、ね、、、」
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