J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2003年01月04日(土)    う、うん、、、そうだね、電話しなくちゃ、

J (1.新入社員)

6. 初めてふたりで飲んだ夜 (11)


レイのことで頭がいっぱいになってしまった私。

レイが欲しい、、、


そのことで何かを感じたかのように席を立ったレイ。



「クドちゃん、どうする?、何か握ろうか?、」

マスターに声を掛けられて、私ははっと我に帰りました。

「もう11時だよ、あの娘、電車大丈夫?」

「んっと、そっか、もうそんな時間か、
 あ、じゃ、太巻き作ってよ、爆弾巻。」


もう11時か、、、

どうしよう、、、

オレはいったい、どうしよう、、、


「クドちゃん、彼女には電話しないでいいの?」

「彼女って?、」

「何言ってんの、クドちゃん、来月結婚すんだろぅ?
 恋人が首を長くして待ってるんじゃないの?」

「う、うん、、、そうだね、電話しなくちゃ、」


確かに友美さんはオレの電話を待っている、いつでも。

でも、、、


「はい、爆弾巻、上がりは?」

「あ、頂戴、」


爆弾巻をひとつ口に入れ、上がりを啜る私。

そこにレイが戻ってくる。


「失礼しました、工藤さん、」

「いやなに、そろそろ食べて帰ろう、ね、、、」



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この物語はフィクションです。

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