J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2002年12月14日(土)    工藤は二股かけて友美さんを泣かせたらしい、

J (1.新入社員)

4. 花火の夜 (5)


私は友美さんを飲みに誘いました。
ただそれは義理をはたす為だったのです。

その最初のデート?は当然何もなく、
(ですが楽しいひとときではありましたが、)
次に会う約束もせずに別れました。


ところが世の中にはホワイト・デーなる行事があります。

私はまた義理を果たすためにキャンディーを買い、
友美さんにプレゼントをしました。

そしてそれでおしまい、ってことで、と私は考えていました。


しかしながら、人の目はそうは取ってはいませんでした。

営業の工藤と総務の友美さんは、できてるらしい、という、
妙なうわさがもっともらしく語られていたのです。

果ては、
工藤は悪いやつだ、友美さんをほったらかしにして、とか、
工藤は二股かけて友美さんを泣かせたらしい、とか、
思わぬ事態が私を取り巻きだしたのです。

あ〜あ、オレはどうでもいいが、この事態は友美さんがかわいそうだ、
私はそう思って、再び彼女と話すべく飲みに誘ったのです。


果たして彼女も悩んでいました。

しかしそれは違う意味で悩んでいたのです。



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この物語はフィクションです。

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