J (ジェイ)  (恋愛物語)

     Jean-Jacques Azur   
   2002年12月01日(日)    3.雨、そして

J (1.新入社員)

3.雨、そして (1)


朝から雨、海は荒れていました。
前日の酒が残って辛い朝でした。
私は所在無くごろりと畳の上で寝転んで、
TVの天気予報を見ていました。

新入社員たちも思い思いに過していました。
女子の部屋の様子は分りません。
朝食は8時からという連絡だけが皆に伝えられました。

A部長、B課長も私の傍らで寝転んでいました。
私と同じようにアルコールが残って、
口を利くのが面倒な様子でした。

安田が来て、
「これじゃぁ、泳げませんね、」と私に声をかけました。
(そんなことは天気をみれば分るだろうに、)
私は面倒臭そうに、「ああ、」とだけ答えました。

「ビールでももってきましょうか?、」
と安田が聞きました。
この問いかけはいい。とっても。

「お、いいな、迎え酒といこっか、」
A部長は、ニヤっとして身体を起こし、
安田にビールを持ってくるように頼みました。


少しのアルコールで私たちは元気になり、
今日の予定をたて、
その後またごろんとして、
朝食までの間朝寝と決め込みました。


私は天井を見上げ友美さんのことを考えていました。



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