学校で一緒にいた子がふと
「暑いなー。髪切ろうかなぁ」
と言った。この子は肩甲骨くらいまでの長さで、今日は１つに結んで、その結んだ髪をピンで上げていた。つまり、首周りには髪が全然ない状態だった。

「なんで？　短くして首周りに髪があるほうが暑くない？
　今の結べる長さの方がいいって。…たぶん」

　年がら年中、肩につくかつかないかの長さで保っているウチからすると、首にまとわりつく長さっていうのはものすごく暑い。だからって結べる長さまで伸ばす気はないんだけど。自分の髪が長いところを想像すると、暑い方がマシというかなんというか…。

　まぁ、ウチ個人のことはどうでもいいとして。

「だって、夏って短いイメージじゃない？」
「んな、イメージ追求しなくても涼しい道を選ぼうよ」

　ねぇ？　せっかく結べる長さで、結んだあとそれを上にあげることもできる長さなんだから、そのまま夏を越せばいいのに。冬になって首もとが寒くなったら、短くして首周りに髪の毛がある長さにすればいいのに。

　夏のイメージかぁ…。うーん…原色の服を着ていっても目立たなくなったなぁ…ってことしか思い浮かばないや。