日々の泡

2000年12月24日(日) 斜陽のままごと

いきなり所帯じみたネタでゴメンナサイ。

うちには6才になる女の子がいる。
もうママゴト道具を買う年齢でもないのだけれど、ふと見ると
ガラスみたいに透明なコップがなくて不自由そうだったので
買い足してやるか、と思って2年ぶりぐらいに玩具屋のままごとコーナーに行ってみたのだった。
そしたら、ない。
以前はよく見かけた、いろんな種類のおままごとパーツがずらっとバラ売りされてるところが、ない。
普通のおもちゃ屋にも大型スーパーにも、外資系のおもちゃ量販店にも、都心の大きなおもちゃ専門店にもなかった(←意地になって探したらしい)。

保育施設などでよく見かけた、高級感はないけど使いやすい、いろんな種類のある、多分おもちゃ業界ではメジャーなメーカーのシリーズがない。
お店の人に聞いてみても、扱わなくなったらしいというだけで、そのシリーズがなくなったのか会社が潰れちゃったのかもわからない。
わかったのは、とにかく全体的に、売ってるままごと道具が少なくなったことだけだ。
ままごとなんて、着せ替え人形の服やドールハウスの家具同様
バラ売りがなくちゃ不便に決まってる、と思い込んでいた私が間違ってたのか。

今はキャラクターの絵がついた、いかにも安っぽいセットのものが大半、あとは
ちょっと高級感のあるセットをたまに見るくらいで、バラ売りなんてない。
需要がなくなっちゃったのかな。
ていうか、ままごと自体の需要がすたれてきたのかもしれない。ちょっと寂しい。
自分の手でお料理のまねごとをするよりも、
子どもの手から零れ落ちそうなほど小さなティーセットで、
お人形たちにお茶会をさせる方が流行りなのかもしれない。
まあ一方で、小さい子がお母さんと一緒に本物のお料理の真似ができるような、
お菓子が作れる玩具とか、幼児向けのナイフやまな板とか…は増えているような気がするのだけれど…。

別にいいんだけど、それがほんのここ数年の変化のような気がして、ちょっと驚いた。
うちの子が赤んぼだった頃には、確かにままごと道具は豊富だったのだから。
私はゲーム音痴だけれど、アナログおもちゃの世界もなかなか奥が深いのである。


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蟻塔

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