コレド日本橋での打ち合わせから帰って、市ヶ谷の地下鉄の階段をのぼったら、道がぬれている。行き先が駅直結だから、小雨に気付かなかった。信号待ちの寒さの中に、しっとり水気が混じる。
こういうグレーの空の日もいいなと思えるようになったのは最近。須賀敦子の小説に出会ってからだ。庄野潤三の『孫の結婚式』をブックオフで買って読んでいる。東西線の車中でも読んだ。すばらしい。しばらく別の小説や新書のぬるい湯につかっていて、須賀や庄野らの「文学」に戻ると圧倒される。
1時就寝のために超特急で夕飯をつくったから、またおかずが焼鮭になってしまった。タクシー帰りのあっちゃんに電話で伝えると「ん、鮭……」と少し固まっていた。今度こそしょうが焼きにしよう。
生きている。
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