じんましんがいつまでたっても治らないので年末に女子医大病院に行く。
あまり感じの良くない病院だった。受付から看護婦さん、お医者さんまで女性が多く、女性のヒステリックさ、悪い面が患者に向いている。余裕がない。おじいちゃんやおばあちゃんがくだらないことを聞くと、「あたし忙しいんだからそんなのに答えてる暇ないのよ」という態度で一蹴されてしまう。私も初診で何階に行ったらいいのか分からなかったので、「これって……」と聞こうとしたら、「順番にうかがいますからねっ」とどなられた。迷った人の案内をするのが総合案内の人の仕事ではないのだろうか。
じんましんは「原因不明だから」という理由で検査をすることになる。メスで皮膚を切って、それを顕微鏡で検査するのだという。長い説明の後、同意書を出されて少しおじけづく。結局、病院側の実験台にされていたことにあとから気づいた。
検査の当日、皮膚科の医者たちがぞろぞろと私の皮膚の様子を見にきた。患者をモノとしか見ていないんだな、ということがありありと分かった。検査の結果、じんましんは「ジベルばら色粃糠疹(ひこうしん)」というヘルペスの一種だと判明。顕微鏡で調べたというわりに、顕微鏡で見た写真などは患者には見せられず、ただ口頭で説明を受けただけだった。
病院に行くたびに思うのは、「お医者さんは助けてくれる」なんて絶対に思ってはいけないということ。彼らも仕事なのだ。ミスだってあるし、気分が乗らない日もある。何をするにも自分の身は自分で守らなければならないのだ。とりあえず、もう女子医大には行きたくない。
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