あずきの試写室

2003年04月10日(木) 「スパイダー」

見終わって帰って来て夕刊を読んでいたら
クローネンバーグ監督のコメントが(朝日新聞)
「私は、男を普通の人として描いたつもりだ」
え。そうだったんですか。
私はてっきり精神病の人と思い込んでいたのですが。。
思い込みはいけないなあと
思いつつも、レイフ・ファインズの演技すごすぎです。
小さな声でブツブツ言っている姿も
ちょっと前かがみに歩く姿も
スパイダーになりきっていて、
見ているこちらまで不安な気持をかきたてます。
「レッド・ドラゴン」の犯人と同じ人だとは
思えないほど体つきまで変わってしまうとはおそるべし。

スパイダーというあだなの10歳の少年時代と
大人になった現在のふたりのスパイダーが
同じ画面で映っているのも
全く違和感がないのが不思議。
それは彼の精神世界だからなのか。
それともあの暗いながら計算されつくした
場面のせいなのか。

ネタバレになってしまうので
詳しくは書けないのですが、
スパイダー=蜘蛛の巣から連想される
某場面がなんだかぞくぞくしてしまった。

あれこれ勝手に推理して
自分なりに納得したりしてみたけれど
監督のコメントとはかなりずれていた(笑)
という事自体
監督の意図(糸じゃないですね)したところは
正しかったのかも。
スパイダーの病んだ精神の中では
見る人の角度で全然違ったものになっているのだから。
自分の心の中をそっと覗き込んで
正気と狂気の境ってきっと曖昧なものだと思ったら、
ぞっとした。


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