英国人の彼女 6年間の遠距離恋愛の末、イギリスに嫁いできました。ロンドンで息子と3人で暮らしています。
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2004年07月13日(火) |
Solidarity |
*昨日の日記も更新しています。
先日、読売新聞と外務省が主催する「人間の安全保障フォーラム」に出席しました。
それほど修士論文に関係のない「人間の安全保障」についての議論を聞くために時間を割いたのは、ただ単にパネリストの緒方さんやソアレス(すごい天然なおじさんだった・・・)、クマロー大使や北岡大使というビッグネームに惹かれたというだけだったのですが、なんだかしみじみ感動してしまいました。大学院生という立場上、なんとかフォーラムにはよく参加するのですが、たいてい途中で眠たくなってくるんですよね。時計を見ては、そろそろ終わらないかなー、もう帰りたいなー、と思ってしまうことがよくあるのですが、今回だけは、一言も聞き漏らしたくない、と思い、トイレに行くのもガマンするほどでした。
特に、「人間の安全保障」を作ったといっても過言ではない緒方さんによる解説は、今までどれほど授業を受けても、論文を読んでもいまいちピンとこなかったこのコンセプトの、特に開発や人権との違いについて、明確に理解することができました。
つまり、「人間の安全保障」とはコミュニティ構築のためのフレームワークであり、アプローチである。人権を基礎とした「人間開発」へのアプローチという面で「開発」とは異なり、「人権」よりもより緊急事態への対応に重点をおく。
たぶん、何度も目にしたことのある解説ではあるのですが、実際に本人から説明を受けたことで、ようやく自分の中で消化できたように思います。今までははっきり言って、外務省の小手先手段だとしか思っていませんでしたから・・・。
そして何より、それぞれ国際機関や日本の外交で第一線にいらっしゃる方々が、「人間の安全保障」の重要性について「Solidarity」(共有)をキーワードに熱い思いを持っていらっしゃることが伝わってきて、変な言い方ですけれど、捨てたものじゃないなあ、と思いました。下手に現場のそれも一番末端の部分を見たせいで、外交には何の期待もしていないのですが、やはりトップの人たちは違うし、そういう人たちがリーダーシップを発揮されている限り、多少は希望を持てるのかもしれません。
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