英国人の彼女
6年間の遠距離恋愛の末、イギリスに嫁いできました。ロンドンで息子と3人で暮らしています。

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2003年05月03日(土) エジプト9日目(ルクソール)

この日の予定として、選択肢が2つありました。

一つはこのままこの船に残って、ツアーでルクソール観光し、船に泊まること。もう一つは、船をチェックアウトしてしまうこと。船にいれば、エジプトのことならお任せのエジプトロジストにルクソール中の遺跡を詳しい解説付きで案内してもらえ、移動も快適なミニバスが用意され、船での食事は3食おいしく、毎日夕方にはティータイムまであります。それでも、わたし達はこの朝でチェックアウトすることにしました。

船には何の不満もありません。というより、人生で受けた中で一番のサービスとホスピタリティでした。エジプトロジストにも何の不満もありません。というより、途中からわたしとダーリン(仮名)のエジプトロジストを見る目には、愛がこもっていました。エジプトロジスト、かなりラブ。乗客のみなさんにも何の不満もありません。わたし達の会話のネタになってくれてありがとう。

でも、これ以上団体行動を続けるとストレスが貯まる、という結論に達しました。このままこの船にいると、「あ、すみません、うちら適当に観光するんで集合時間だけ教えて頂けますか?」という日も近いです。すでに、お茶の時間に2人だけでデッキでお茶して、「個人旅行じゃないんだから、みんなのところにおいでよ!」とフレンドリーなバーテンダーに声をかけられています。(個人旅行じゃないの?)

どうしてダーリン(仮名)もわたしも、こんなにグループ・オリエンテーション能力に欠けているのでしょうか。ダーリン(仮名)などカブ・スカウト(ボーイ・スカウトの年少版)には親に勧められて参加したものの、ボーイ・スカウトには自分の意志で入らなかった、という子供の頃からの筋金入り個人主義者。外交官なのにいいのか、という疑問も残りますが、大勢でワイワイが好きなタイプでは決してありませんし、他人に決められたスケジュールに沿って動くことは大嫌いです。

わたしも、中学の修学旅行には参加したものの、高校の修学旅行に参加する意義を見いだせず、返金された7万円を持ってグッチの店に直行したダメ人間です。(「風邪引いたので休みます」と、もっともらしい言い訳をする手間もかけずにさぼったのですが、それを本気で信じたらしいクラスメート数名が、お金を出し合ってお土産を買ってきてくれたときは、罪悪感をやや感じました。)サークルの合宿の自由時間でも、他の人たちが団体で行動する中、彼氏とラーメン巡りしたこと2回、友人と寿司屋&クラブ巡りしたこと2回。(場所は札幌)中学から高校の3年間のどこかの地点で、グループ・オリエンテーション能力を置き忘れてきたようです。


そんなわけで朝食後船をチェックアウトし、ルクソールで向かうホテルはやっぱりオールド・ウィンターパレス。こちらも19世紀からある由緒正しいホテルです。部屋を見せて貰ったところ、ナイル・ビューの部屋はナイル川とホテルの間に道路があってうるさいし、景色自体もオールド・カタラクトに比べると拘るほどのものではなかったので、ガーデン・ビューにしました。その代わり、部屋のランクを2つも上げてしまったので、結局なかなかの金額になったのですけれど・・・。


部屋はちょっと狭めだけど、内装が可愛いウィンターパレス

久しぶりの自由!部屋で夕方までゴロゴロします。本当はプールにでも行こうかと思ったのですが、ここへ来て初めて5月のエジプトらしく非常に暑くなってきたので、冷房の効いた部屋から出られませんでした。

暗くなる前に、ちょっとは観光しよう、ということになり、すぐ近くのルクソール神殿を見学し、ルクソール博物館を見学し(ここはすごくお勧め)、カルナック神殿の音と光のショーへ行ってきました。



夜のカルナック神殿。ちょっとぶれています。

カルナックは、入り口前のスフィンクス参道といい、134本の巨大柱といい、アブシンベル大神殿と並ぶエジプト最大の見所だけあって凄く迫力があるのですが、とにかくルクソールは夜でも暑いのです。そして、うっかり水を持ってくるのを忘れたわたしたち。口にすることと言えば「drought! drought!!」辛かったです。



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