+女 MEIKI 息+
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2003年12月20日(土) 足掻き、掻き掻き


 それは、
 翌日の試合を何でもない時に思い出した緊張感
 スタート台に乗る前、コースごとの選手を読み上げられる順番待ちの時
 大多数の賛成意見の中、反対意見を言おうと思った瞬間
 プレゼンに使う資料をスライドに設置して、電源を入れようとする時
 ミスを上司に告げる時
 隠し通してたことがバレそうな時

 に、似ている。

 胸が押し付けられたように苦しくて、それを大きな息で吐き出すかのように溜息をついてみたり、深呼吸をしてみたりして。
 でもダメ。

 それはずっと昔、親に言えない子どもにしたら重大なことを抱え込むと、眠くもないのに昼寝を強請った。枕に頬を埋めて毛布を頭からかぶると、げんきんなものでいつしか眠ってしまう。親に言えないことの後ろめたさからなのか、それとも眠っている間に事が巧く過ぎてしまうのを待ったのかは定かでないけど、目覚めた後は横になる時とは違った感情だったのだろう。

 昼過ぎに、ちょっと試してみた。
 変な寝汗をかいただけだった。

 両手を凄い力で握り締めていたようで、手のひらに爪の痕が暫く付いていた。随分と長い間、強く握り締めると指の第一関節の色が変わるものなのだ。


 そんな気分の時ってのがあるもので、ヤワなんだなぁと改めて思う。
 ヤワなんだってば!そこいら辺、疑いの目で読み進めてるようだけど、たまには焦れてる時だってあるのよ。
 「何に?」って?
 それが分かれば、ジタバタしてないっての。



香月七虹 |HomePage