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宵山の室町、*役行者山(えんのぎょうじゃ山)、を祭り公開している民家の奥深く、二つの蔵の後ろにそびえる無機質なマンションビル。京都を皆が持っているイメージ通り、これからも観光の都で売りたいなら、これではだめだろう。 外国コンプレックスのない、環境設計家が出ないとだめた。
昨日夕刻、庭で 日暮しが鳴いた。紫式部が小さな可憐な実をつけ、山ごぼうも花が咲いた。蝉は朝四時半頃に判で押したように鳴き始める。
部屋の中では、四季に全く関係のない、コンピュータの内部をいじる作業が続いている。ファンがない上に、新しいハードディスクに交換してから起動しているのが分からないくらい静かになった。深夜三時、柱時計のカチコチの音の方が大きく聞こえるくらい静かだ。
*役行者 えんのぎょうじゃ 生没年不詳。7世紀末から8世紀初めに実在した、修験道の祖とされる呪術(じゅじゅつ)師。役氏の出身で、名は小角(おづの、おづぬ)役君(えのきみ)などとも呼ばれ,後に修験道の開祖として尊崇される。多くの奇跡をおこしたとつたえられるため、架空の人物とする人もあるが、平安初期の「続日本紀」の記事に流罪になったとあることから実在した人物と考えられている。
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