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昨日、京都NHKに暴漢が人質を取った事件があった。金目当てや愉快犯ではなかったようで、なにかを世の中に訴えたいらしかった。後逮捕された。 その後の各テレビ局の報道は「右翼団体の男が…」「名古屋の右翼団体の男…」など、右翼のオンパレードである。ところが、途中運動化した薬害エイズ事件や、新しい教科書をつくる会などに反対したり、声だかに原発反対を叫んだりする、一部の声の大きい人達は必ず「市民団体」と報道される。左翼団体とはまちがっても言わない。 ところで、なにげなく使っている「右翼」「左翼」ってなんだろうか。 「右翼」と言えば、普通、街宣車に乗ってガァガァ騒いでいる連中を思い、日本刀ややくざのイメージがないか?左翼と言えば世のためにと、反権力をかかげ、騒いでいた、全学連や労働組織をなんとなく思っているのではないだろうか? 実は右翼と左翼は同じ穴の狢(むじな)である。ロシアに革命が起きて、共産主義者が台頭してくる。共産主義は簡単にいうと、党主導の下に、なべて平等な世をつくるという事を主張するものだ、そのためには、当時のロシアのロマノフ王朝の王様達の存在は、特権階級で人の上に立つもので良くないと、皆殺しにした。この世に王朝は一つも認めないという建前だった。 それが日本の共産主義者達にも伝わってくる。そこで、是が非でも「皇室」を守らねばならないと出来たのが「右翼」である。ところが守るための理論的支柱がなかった。東京裁判の実録映画の中で、東条英機のはげ頭を後ろからピシャンとたたいた人を知っているだろうか?
あの人が、大川周明(おおかわしゅうめい)で、二・二六事件を起こした北一輝と並んで、右翼の理論的構築をした人だ。 ところがこの「右翼」というのはどういう思想背景かというと、天皇の下に日本人民が直接結びつき、その間の資本家とか地主とか華族とかがない社会一君万民皆平等社会を目指した。 もうおわかりでしょう?これは共産主義・社会主義と同じ考え方なのだ。 1937年から三度首相を務めた近衛文麿は、後に、天皇に宛てた近衛上奏文の中で、「自分は右翼と左翼は違うものだと思っていた。ところが、今振り返ってみるとまったく同じものだった」と告白し、右翼は皇室尊重を振り回し、上に書いたような思想の下で動く共産主義者だった、それに気づかなかった事をわびている。(おそいわい(`_´))
結局、こういう近衛の下での内閣だったから、支那事変が、中国から仕掛けられたことがわかっていようといまいと、これ幸いに戦争をしたがった。心は右翼という左翼だった。 当時の陸軍参謀本部の作戦部長だった石原完爾(いしはらかんじ・ウィーンフィル指揮者の小沢征爾の征は、陸軍大将で日本の英雄だった[アメリカは A級戦犯といって処刑してしまった]、板垣征四郎の「征」、「爾」は石原完爾の「爾」からとったことはあまりにも有名)は、中国との戦争には反対していた。真の敵とは違ったからだ。
結局の所、無意識的左翼が NHKを始め、ほとんどの報道機関、マスコミに浸透してしまっている、
マッカーサー、おかげさまで戦後日本は真っ赤さー(ρ_;)
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