でひゃひゃ通信社
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2006年01月18日(水) 魂の戦艦




 こないだの日曜、嫁さんと半年ぶりに2人で街へ出た。
 嫁さんは去年まで普通に仕事してたので、休みが全く合わなかったが、今年からは専業主婦になったので、こっちの時間さえ取れれば外出も可能になったワケ。

 で、1年ぶりに映画を観る事にした。俺の記憶だと、2人で観たのは確か韓国映画のシルミドを見て以来だと思ったが…。

 年末に封切してから、必ず観たいと思っていた「男たちの大和」
 主題歌を歌う長渕剛が試写会で男泣きした、尾道の実物大の大和の甲板セットがある、大和が造られた呉市の大和ミュージアムを見学に来た人が8ヶ月で120万人越えたとか、いろいろと話題になっている映画だった。
 
 俺は”100万人が泣いた!感動の超大作!”とか”あのス○ルバ○グ監督、最高の傑作”みたいなフレコミが嫌いで、以前に観た該当作といえば…、

 「タイタニック」(女は何であんな稚拙な話で泣いてたのか?)
 「鉄道員」(健さんの渋さがよく分からないのだが…。未だに)
 「A.I」(やたら情報隠蔽してた気がする。つか、最高の駄作だと思った)
 
 他は駄作は思い出そうとするも、思い出せない。
 特に「鉄道員」は、当時付き合いかけてた女の子への初デートにカマシたものの、2人とも爆ゴケしたのを思い出す。初めから"ポッポ"を観るつもりは無かったのだが、当初の予定の「ハムナプトラ」の上映時間に間に合わず、話題作って事で"ポッポ”にしたのが運のツキだった(泣)。
 その後の彼女との付き合いにおいても、数週間後にフラれるという、初の黒星を喫してしまった。3週間はないだろう、3週間は…(悔泣)


 閑話休題。
 そんなわけで、話題作にはちょっとばかりオヨビ腰な俺だったけど、今回の「男たちの大和」の46センチ三連主砲に完全にヤラれました。


 初めて映画館で泣きました、俺…。ううっ…。


 NHK大河ドラマ「毛利元就」で感情移入しまくって、厳島合戦の敵陣への突撃敢行や、郡山城籠城戦後の老将福原広俊が静かに息を引き取るシーンに、一人茶の間で泣いていた俺。
 しまいにゃ、オープニングテーマで目が潤む始末…。もちろん、サントラCDも買いました。
 
 こう言うと、命を捨てに行くような事に弱いように思われるかもしれないけど、「大和」で泣けたのはそういう理由じゃないのよね。

 「大和」乗組員全員が死を覚悟して沖縄特攻の航路を行く途中、俺たちは無駄死にじゃないか!って艦内で争いが起きるわけなんだけど、その時上官が「俺たちは無駄死にしに行くのではない。新しい日本の礎となるために、負けて日本を目覚めさせるために行くのだ。」(みたいな事を言ったな、たぶん)

 まさに命を懸けて次の世代に未来を託す想い。(ちょっとアツいけど)

 悲しい現実けど、現代人って人の親になっても「俺が良ければいい!」って身勝手に振舞って、この先(っていうか、数時間先のことすら)考えてない愚民が、あまりにも多すぎる!!
 他人が悪い、親が悪い、挙句の果てには社会が悪いと人のせいばかりにして、罪のない人を貶め、そして自己中心的に殺す。

 なんて悲しいことだろうかと思って泣けた。でも、日本人、そして強く広島人を意識した。呉の空襲での出来事や、広島の原爆投下シーン。

 実際、映画観てるときはここまで深く考えて泣いてるわけじゃないけど、直感的に感じてる。戦争をTV報道やテレビゲームでしか知らない子供たち、特に中学生にこの映画を観てほしいと思った。15歳で大和に乗艦した少年兵達がストーリーの軸になっていると感じたから。学校とかに無料貸し出しやったらいいのに。

 久々に長めの日記になってしまった。
 初めは「泣けたー!」でスルーしようかと考えてたけど、そうはいかなかったな(苦笑)
 
 幸いなことに当日は満席で、嫁さんが言うには他の人も涙を流してた人が多かったそうな。エンディングの最中に席を立って帰る人が2〜3人位しかいなかった。(これらは子供がトイレに行くので出て行ったようだ)


 新年1本目に心に残るいい映画を観たと思った。
 
 
 やべっ!勢いあまって、夜中3時になってしまってた。

 
 

 

 

 


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