■TRASH■

2002年07月07日(日) 銀河と七夕

今日は初めて、ゲームじゃないDVDソフトを買いました。
DVDソフトを初めて買いましたと書こうと思ったんだけど、
プレステ2のゲームでDVDの買ってるし。

さてさて。
記念すべき1作目は「銀河鉄道の夜」であります。
むかぁし、わたしが中学生くらいの頃のアニメ映画でした。

(今調べたら上映が1985年とかなってるので、
 もしかしたら初上映の時ではなくて、その後に観に行ったのかも
 しれないです。
 17年前といえばまだ10歳。

 本はいっぱい読んでたけど、賢治はまだ知らなかったと思う…。
 文部省特選とかあったし、選ばれた時にリバイバルとかしてたのかも)

原作宮澤賢治、原案ますむらひろしの作品で、
どちらも大好きだったわたしにとって、まさに夢のカップリング。

当時は経済力も行動力もなく、我が家も貧乏でしたから、
映画なんぞという娯楽は無縁の代物でありまして、
年に二回のテレビゲームのソフトを手に入れるチャンスをふいにして、
誕生日のプレゼントと引き換えに映画に連れて行ってもらったのでした。

全編を通じて暗い画面。
活版所・星祭の夜・銀河の夜。
ゆったりと流れる時間、原作を2回3回読んでいないと取りこぼしそうになる画面の意味に、
一緒に行った母親はあっさり熟睡していた模様。

基より他人と自分の感じたことの感想を取り交わすという概念がないんで、
なんの問題もないのですが。
でも一般常識で考えた時に、少し寂しくもあるの気がするのは気のせいでしょうか。


銀河鉄道の夜の本編自体は、語るだけ野暮な気がするので割愛。

だってあれは、誰かが本の中でそう書いていたように、
既に日本人にとっての死者の書になっているのですよ。

わたしは死んだら汽車に乗って銀河を往くのです。
銀河鉄道の夜を読んだことのない旦那は、渡し守に三途の川を渡らせてもらってください。
旦那は星空が好きだというのに、残念なことだ。
黒曜石の星図版はあげないよ。

魂は集合体なので、帰り着くところは同じなので問題はないでしょう。
現地集合ということでよろしく。


そういえば、折りしも今日は七夕。

星に後押しを頼むほど、自分の力で最善を尽くして天命を待つだけの事柄もなく、
星に祈るほど、自分の力でなんともならない不幸もない。

それはさびしいけれど、とてもとても幸せなこと。

あんまり空を見上げることもない今日この頃、
現実には見えない天の川を渡る、銀河鉄道に思いを馳せ、
本当の幸いについて考えるというのも乙な物でありましょう。


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