あ い の う た 。



2006年12月04日(月)  忘れてない。


他人のそら似、なんて言えないくらいそっくりで

グラスを置いた手は固まって

顔も固まって

視線が一瞬離れなくて

変な顔されちゃった。





でも、こんなとこに居るわけないしね。

たぶん、最後に会ったときのあの人じゃなくて、

6年以上前の、まだ大学生だった頃のあの人に

似てたんだと思う。





ずるずると、あの頃の感情が引き戻されるみたいになって

なんとも言えない気持ちになって

今 目の前にある あなたとのこととか、

瞬間、全部消えそうになった。






なんて もう言いたくない って、

そんなこと 考えることもなくなってたけど

やっぱり、あながち間違ってはないんだろうな。

『あの人が結婚しなかったら』

って、意味のない仮定だけど、

意味のない仮定だからこそ敢えて思うけど、

あの人が結婚しなかったら、

あたしはやっぱり今もあの人を想ってたのかな。

あなたがあの人を塗りつぶしてったのは事実だけど

それは、あの人が結婚したからであって。

そうじゃなかったら、どうだったんだろ。

それでも、あなたを好きになってたって思いたいけど

たぶん、好きになってないって 言い切れてしまうような。

って 考えてたらね、

あなたに固執する理由も、そうしたい気持ちもなくなって

ふわふわと 肩が軽くなった。





忘れてない。

結局、忘れてないのです。

でも もう リロードされるものではないから

何が どうなるわけでもなく。

やるせなくもあり、

少し しあわせでもあり。




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