2004年11月04日(木) |
移動好きの日本人は何民族? |
近所の70代の日本人の方と話していたら、意外だったことがあった。それは自分で車を運転してどこか行こうという楽しみがない、ということだった。
誰かに運転してもらってどこかに行くのはもちろん楽しいらしいが、車はあくまでも用事があるから使うだけで、自分で運転してここにも行ける、あそこにも行けるという楽しさがなく、誰かに連れて行ってもらわない限りは家にいる方が好き、ということだった。
連れて行ってもらっても外の景色にはさほど関心がないのか、この前デートンに一緒に行ったというのを聞いた人が、「紅葉がきれいだったでしょう」と聞くと、全然見てなかったと言っていた、というのを聞いて、ちょっとびっくりした。そういえば、旅行らしい旅行をした、と言う話も聞かない。
そういう人が身近にいなかったので、そういう人もいるんだなあという意外があったというわけだ。だから私が生まれる前からこの町に住んでいても、近くの道路の名前は知らないし、それがどこに通じているのかもわからないし、その人にとっては平面の地図ではなく、ただの直線で、方角の感覚もないんだろうなあ。
それで道路が工事でふさがっている時には困ったこともあるらしいが、だからといって、別の道を覚えようとかそういうのもないらしい。
それが悪いとかというのではなくて、私や亡くなった祖母はまったくの正反対で、旅行大好き、どこに行くのも大好き、自分でちゃっ、ちゃっ、ちゃっ、と動かないと気が済まなかったらしい。
新幹線がまだない時代でも関西に出てきていた母を夜行でちょくちょく訪ねたほどのつわものだったらしいので、旅行でどこどこに行ったというのは自慢だったし、晩年足が悪くてどこにも出かけられず、母と私が大阪や神戸に出かけて帰ってきた時には機嫌が悪いほどだった。
日本人は農耕民族というけれど、うちも含めた移動好きの日本人は昔は騎馬民族だったのかも。
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