オクラホマ・スティルウォーターから

2004年07月21日(水) 手続きの早さに驚くネジャーティ

 おとといは郵便配達の粗末さに呆れた。せっかくネジャーティが感心していたことがあったのに・・・・ぶぅ。

 以下、その内容。

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 今月に入って、ネジャーティとダウンタウンにあるハミルトン郡の公証役場に行った。ネジャーティがトルコの大使館に提出する書類に、公証人の証明が要るというものだった。公証人(英語ではnotary public)というと日本では遺書の作成で知られているのかもしれないが、アメリカはサイン社会なので公証人のサービスというものががあって、公証人の前で書類にサインをすると、その書類のサインが本人によるものだ、というのが証明される。UCにはキャンパスの本屋に公証人がいるそうで、ネジャーティはそのサービスを利用したのだが、ネジャーティが更に必要なのは、ハミルトン郡の公証役場からその公証人の証明をもらうことだった(ややこしい・・・・)。

 手続きは5分程度で終わり、1枚につき1ドルの手数料(全部で3ドル)を払うだけで終わったのだが、ネジャーティはあっという間に手続きが終わったことと手数料の安さで驚き、同時にため息をついていた。UCの本屋とハミルトン郡のクラークオフィスの手続きは移動時間も含めて2時間もかかっていないだろう。トルコならこれで一日が終わってしまう、と嘆いていた。手数料はおそらくもっと高いだろうし、プラス寄付を募るらしく、寄付をしなければ手続きがなされない、ということらしい。トルコの新政権下では禁じる方針を出しているものの、権限が強い州政府の下では、まだ寄付を募ることが続いているらしい。

 ネジャーティの話を聞くと、トルコの一般市民は信用されていないのかなと思ったのだが、そうではなくて、例えば90%の市民は正直でも、残りの10%の市民のために、手続きなどいろいろ厳しいらしい。迷惑するのは正直なほとんどの市民なのだが、そうすると、正直な市民までよくない手を使いそうで、そのことでいっそう厳しくなるだろうし、いたちごっこになり兼ねない。人が正直であるということを前提にするというのがどれだけ社会のシステムの潤滑油になっているか、というのをトルコの話を聞くたびに思うことだった。


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