オクラホマ・スティルウォーターから

2002年10月15日(火)

 今年は日本人のお二方がノーベル賞を受賞されることになって、しかもお一人が一企業で働いている会社員で、それだけで勇気づけられる気持ちだ。
 
 物理学賞を受賞される小柴名誉教授がいつも学生に語っておられたと言う、「ものにしたいという研究の卵を3つか4つ抱えておくように。運が回ってくれば、どれかが鳥になって飛び立つこともある」という言葉は、研究者にとって、とても実感できるものだ。大学時代の英語の先生も「手元にいくつかカードを持っておく」ことの大切さをおっしゃっていた。

 先日ある恩師から「研究は進んでいますか。」という内容のメールをいただいた。育児や家事で忙しくても研究する気持ちは忘れないでほしい、とあり、ここ何年か自分の中でもやもやしていた気持ちが晴れた気がした。今は研究から遠のいていて、研究に戻ることは現実からはるか彼方にあるが、どんな環境でも日々問題定義をし、試行錯誤し、自問自答しながら、自分の中で消化していく作業というのを忘れてはいけないと思うようになった。それが形になるのは先のことにしても、そういう温め作業をしていこうかなと思う。

 メールをいただいた後に、小柴名誉教授のそういう言葉を聞き、自分の中であれこれ考えている。


 < 過去  INDEX  未来 >


オハイオ住人 [HOMEPAGE]

My追加