2007年10月27日(土)
 『Sugarless GiRL』 capsule

こないだの日記を書いた翌朝、実に象徴的な夢をみた。

もう半分くらい起きてる夢かうつつかわからない状態というか
それは過去に実際にあった一場面だったから、夢というよりは
「思い出した」と言う方が正しいのかも知れない、明け方の夢。

決して忘れていたワケではないんだけれど、時間が重なって隠れていた
何気ない、でも私の中で多分ずっと引っ掛かり続けていた一場面。
それはあまりにも象徴的な場面で、この間の交差点の景色へと重なる。


あぁ、これは鏡なんだ、と気付く。



ふと思い出して、昨夜は「人との距離の計り方というのは難しい。」
という言葉から始まる敬愛する吉野朔実さんの『瞳子』を読み返す。
全てのお話の底に流れているのは80年代後半の時代感と、
他者との関係性、距離感。

「なんか嫌だ」とか「なんかいい」みたいなあやふやだったり
あいまいだったりする感情を、私がいつも言葉にできなくて唸っている
こんな感情を、吉野さんはとても素敵に物語にする。


私は頭で考えるより感情で動くところがあるし、
「思い出す」は、頭でその出来事をなぞることではなくて、
その感情になってしまうことだったりするし、とても弱い。
いつも簡単に負のエネルギーにひっぱられてしまう。

心理学を勉強している瞳子の友人は
「人はその人にふさわしい人生を生きる。」
「必要の無い能力は開発されない。」
そう言い切っていた。

私は、私の弱さが好きじゃない。
だから最後の物語の瞳子の気持ちはよくわかる。
そういう自分が、ちっとも好きじゃないのよ。

私はできることならば「ばかが暗くてどーする!」と力強く言い切る
小林少年のように生きたいのに、自分自身はまさしく小林少年が嫌う
「コンプレックスの強いばか」なんだよね。。。

※勢いで『少年は荒野をめざす』全4巻も読みました。名作。




明日は多摩川クラシコ、翌早朝で南武線ジャック広告は
終わってしまうので、調べると今日の日中が最後のチャンス。
時間を合わせて夕方、悪天候の中家を出る。
今日は渋谷で大好きなnilのライブなのだ☆☆☆


家の前の公道に出る迄が、激しく水たまりだ…。

うおっ 雨がぁ風がぁ
うわっ かかか傘が裏返ったっ
ぐおー 進まん
あわわわ ちびっこっ こっちに突っ込んでくるんじゃない!
前見ろ前っ! とか思って避けようとしたら急に風に煽られ
自分の傘がちびっこのお父さんの方にいってしまう。
ごごごごめんなさい!

ひゃーひどい時に出てきちゃったなーこりゃ。
スニーカーじゃすぐぐちゃぐちゃになるなーと思ってショートブーツ
履いたら、これが大失敗。鋪装された道路から駅前の広場にはいったら、
見事にツルっと。そうだこれ駅中やお店のツルツルなとこ滑るんだよー。


がんばって踏ん張って、見事踏み止まった!


拍子に、腰がグギっ。。。


ううう〜
交通事故以来、右腰だけ時々こんな風になります。

って、え?
ホームの向こう側に入って来る、川崎行きの電車。
きゃーーー普段よりずっと余裕を持って出て来たのにーーー。

温度差で窓が曇っていてハッキリみえないけれど、わかる。
濃い青赤と水色に彩られた貼り紙。

あぁぁ、その電車、乗せて…。



しかしそんな中がんばって出掛けた今日のライブは、
本当に本当にものすごーーーくよかった!!!
選曲も演奏も、すっげーいい。響きまくり。最高。
うまく言えないけど、次々ツボ(?)をついてくるのよ(>_<)

開演前、景気付けに1ドリンク貰って(笑)バーの前の一段高いところから
笑いあう友人たちや、会場全体をひとりで見回した。
とても自由でピースフル、そこからして居心地のいい、私の好きな空気。

いいライブみて、帰りにロックねーちゃんな友人らと飲む酒はまたうまい。
台風も、なんかどっかいっちゃったし。


今迄、何度も何度も何度も何度も
歌ってる時の高野がどんなにかっこよくて
nilの音楽が好きかってことは書き連ねて来たんだけれど
今日は序盤で物凄いことに気が付いたんだ。


あぁ、共振しているんだ。

魂が共鳴し合っているんだ。

だからいつも私の深いところがこんなにも震えるんだ。


初めてnilのライブを観た時、私は泣いた。
初めて聴くんだから、歌詞なんか全部聞き取れないよ。
言葉の意味だけじゃないんだ。言葉もとても大切なんだけど、
それよりもっと音や声がまっすぐ私に届くんだ。
本当に痛くてせつなくて、胸に突き刺さるようだったんだ。
でも同時に、とてもやさしく大きくて温かいものに包まれる。

魂が震えて響きあっている。

私だけじゃなくて、高野の音楽が好きなひとはもう理屈じゃなく
きっと誰もが、気付いて無いかもしれないけれど、魂で共振しあってる
そんな気がしたんだよ。


それがはっきりしたのが『ワカンタンカ』

高野は悪天候の中来てくれたお礼と
この時期に台風なんてなんか変だって、
思ってるだけじゃなんなんで、歌にしてみましたって
そんな風に話して歌い始めた。

『ワカンタンカ』それはネイティブアメリカンの信仰。
グレートスピリッツ。大いなる意思。


歌詞の意味なんか全然わかんない。
でもものすごく深く深く、魂が共鳴していることを感じる。
またボロボロ涙が出た。

すぐに濁って曇る私の弱さまでもが浄化されていくような
それは消えてなくなるんじゃなくて、清濁合わせても穢れない
とてつもなく広大な、あぁうまく言えないなぁ…もう。じれったい。

CD聴きながら書いてたらまたぐっときちゃった。
いいうただなぁ、ワカンタンカ。



私の好きな音楽は、どんなに私自身が私自身を嫌ったって否定したって
それでも私に光を差してくれる。感じて考えてうずくまってばかりいる
私の手をひいて、私の顔を上げさせて、しまいには笑えというw
※『A-HA-HA』も名曲だよねー!!!大好き!!!


何もかもうまく行きそうな気がするほどじゃない。
でも、救われるというのは、きっとこういうことなんだと思う。

『Sugarless GiRL』 capsule


明日は台風一過で気持ちいいだろうな☆
フットボールウィークエンドだ。

わーい。



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