2000年11月19日(日)
 『希望の轍』 サザンオールスターズ (J2)

(長文注意・・・日記とは別に作るつもりだったんですが
先送りになりそうなのであげちゃいます・・・)

今年もJ2はおもしろかった。
観戦自体は最初と最後だけだったけれど、順位を追ってる
だけでもかなり楽しめたし、優勝は早々に決まったけれど
それは昨年の失敗あってこその結果で、コンサドーレは
J2を正しく戦った。まるでかつてのセリエのビッグクラブのように。
おめでとう!おかえりなさい。

残る最後の椅子をかけて戦う2チームは、果たして
”1年前の最終節”の過ちを乗り越えられるのか!?
私はわくわくしながら2画面同時にみれるスポーツカフェへ

1年前のあの日、私はNHKの放送がそうだったからだと
思うけれど、テレビでジェフ戦をみていた。残留して欲しい
のは絶対レッズ、そう思っていたのにも係らず必死で戦う選手
を観ていたら「お前ら負けろ」とは、とても思えなかった。

1年前のあの日、私は新潟にいた。
ようやく最後に東京らしい姿を取り戻し、
「人事を尽くして天命を待つ」そんな気分で大分での
延長戦の結果を、寒空の下でじりじりと待っていた。

心情的にはちょっとだけ大分だったかも知れない。
去年のことがあったし、中立だったらビッククラブより
プロビンチアを応援する、これは私の性格(苦笑)
それから、しつこく言ってるけれど、石崎さんが大好きなのよ。
加賀見くんもがんばってるしねぇ。でも・・・

その3日前の木曜日、私は平塚にいた。
春に湘南サポーターの方々に「秋にまた来ます」って言ったし
大分も湘南の体たらく(爆)もみておきたかったし。

圧倒的に選手個々の能力は湘南の方が上だった。
でも、大分は勝つべくして勝った。

試合前、新聞では選手からも不満の声が上がっているらしいし
監督本人も納得していない様子なので、サポーターの目には
どうなのか、加藤さんの解任について尋ねてみた。
『当然でしょう』と、湘南サポーターの
「平塚バックスタンド中央」さんは言った。

若手の育成うんぬんと言っていても
「生え抜きの和波よかヤス(高田)が思ったより伸びてない」
(二人とも開幕戦ワクワクさせてくれたから期待してるんだ
けどなぁ)、前述の通り個々の能力はどうみても湘南が上
「それでこの順位なら、やっぱりそれは・・・」
年間通して愛する地元チームを見続けたひとの言葉は、重い。
多分、新聞よりも。

んで試合をみた何よりの感想
「・・・どっちが上がっても一部じゃキツイなぁ・・・」

大分の昇格を心からは望めない理由は、ここにある。

片やレッズ。一社もスポンサーが下りず、
これまで同様の予算で戦うことができた。

湘南の会長の河野太郎氏は昨年の秋、「べるまにあ」という
平塚のスタジアムや商店で配布しているフリーペーパー
(カンパ式)にこんな文章をかいている。
私は「ちっ、『アラビアのローレンス』の話はいつか私が
使うつもりだったのに(大好きなの)」と悔しがりつつ
本当に深く感銘を受けた。
”長野県にプロサッカークラブをつくる会”の理念を
考えるときにも、私の中で下敷きになっていたし、開幕戦、
私をスタジアムに向かわせたものはこの文章かも知れない。

そして最終節、この会長から各ボランティアに表彰状が渡され
試合終了後には挨拶を行った。ボランティアスタッフと、
サポーターへの感謝の言葉と、本当に消滅寸前だったこと
それでも赤字がでそうだったが何とかなりそうなこと。
そうだ、一年でJ1に上がることはできなかったけれど
もうひとつの目標はかろうじてクリアできたのだ。

来年も、この街にプロのサッカークラブがある。

そしてこれは、ほんの一例だ。
どのチームも多かれ少なかれ抱えている問題だ。
レッズは間違いなく日本一の人気チームで、
勝つことだけを考えればいい環境にいることができた。
これまでの経営努力のことを書かずに、今年のことだけ
書くのはフェアじゃない。それは判っている。
それでもあえて言いたい。
あの予算=戦力、そして力強いサポーター
それこそレッズは、J2への昇格条件を見事にクリアした
横浜FCのように、ひとつも負けずに昇格するくらいで
当たり前なんじゃないかと私には思えるのだ。
当たり前を当たり前じゃなくしたものは何だったか?

開幕直後、平塚で観たレッズは堂々としていて
”俺たちは強いんだ”という空気をまとっていた。
選手も、サポーターもね。
その後の「あれ?あれ?」って、感じ。
・・・やっぱレッズだなぁ(汗)
昨年の札幌同様、もう一年下で勉強した方がいいんじゃない?

それにJ2に慣れてしまうというような失礼な態度。
それは真実だけれども、どこにいたって本人次第だと
私は思っている。甘えだ。ユーロでのピクシーをみたか?
レオやボマはセリエに居る。君たちの英雄のギドはどうだった?

浦和の昇格も、実は心からは望めなかった。

そしてようやくキックオフなんだけど
まぁ試合内容はあちこちでみたと思うので省略(笑)

「・・・やっぱ二部だよなぁ」とミスの多さにがっかりしつつ
気持ちが伝わるゲームはいいものだ。
基本的には中立なただのサッカー好きは
ただただ試合を堪能していた。例えばこんな感じ。

あれ?ハンド・・・?違うの?
ありゃ、PKかい。は?レッド?
あちゃ室井くん抜きかい、きっつーーー
ぐはっ・・・それも、は、外してるよ(苦笑)
・・・おもしろすぎる〜。

現実は私の想像よりも、はるかにドラマティックだ。
そして、いいシュートだった。
最終的に年間通してリーグ戦やったら、
一部で戦えるチームが上がってくるもんだ。
そういうことだ。

殊勲のヒーローインタビュー
「最後の最後までご心配をお掛けしましたけれども」
オイオイ、おもしろいぞ、土橋。

音声は聞こえなかったけれど、試合終了後
サブにも入れず私服でピッチサイドから広瀬と供に
フィールドをみつめていた福ちゃんのくちがはっきりと
「よかった」と動いていた。

大分は一年前とは逆の立場で、まず勝たなきゃいけない
試合をきっちり制して天命を待った。
石崎さんは2年も続けて同じようなことになってと頭を
下げたけれど、すぐさま続投が発表になった。
当然、だと思う。

最後に長野さかつくのメンバーでレッズのウルトラである
(40試合中31試合観戦・・・それも長野から)
しょうじさんから届いたメールを引用。

いや〜このお姉さん思ったことポンポンかいてるだけで
いっつも悪口みたいになっちゃうけど、
悪意はないの(言い訳)本当に心から、おめでとう。
おかえりなさい。

*************************

「おい!これが2万人の声かよ!もっとだせるだろ!」
コールリーダーが叫ぶ
なんと浦和駅まで試合前の「ウォーリアー」は聞こえたらしい
去年の市原戦を彷彿させるピリピリした雰囲気がゴール裏に漂う
確かにウルトラを含め選手もJ2をなめていた
大分が強いんじゃないウチが弱かったんだ
だから去年落ちた
「壊れていた時計の針今日元に戻そう」
苦しかった一年
なんでレッズのウルトラなんかになっちまったのか?
自問自答しても答えは見つからない
今日勝てばすべてが元に戻るだけだけどね

試合後
もうだれ構わずみんなで抱き合い叫んだ
これが優勝だったらどんな騒ぎになるんだろう?
浦和駅前も凄かった
ここまで付き合ったんだ、地獄まで付き合ってやるぜ!
次は天皇杯だ

**************************

これで去年の「11・27」のスポーツ新聞捨てられるなあ(笑)
とも書き添えてあった。
ん〜捨てない方がいいんじゃないかな、忘れない方がいい、絶対に。

まずは天皇杯で。



BACK *  INDEX  *  NEXT




↑エンピツ投票ボタン
My追加 mail