2000年11月11日(土)
 『晴れたらいいね』 DREAMS COME TRUE (FC東京)

<FC東京×ヴェルディ川崎(2−3)駒沢競技場>

あと数秒で前後半終了、延長戦か?って時だった。
そりゃみんながっくりきてたさ。
でも、選手たちには心からの拍手が贈られてた。
何故か、その答えは簡単。「楽しかったから」

土曜の午後の駒沢には当たり前のように親子連れがたくさんいて、
のどかでほのぼのした雰囲気だった。
駒沢のこの感じが好き。

ところが試合はほんの短い間にぽんぽんっと2失点。

2トップなんだけどすっかりツゥットの1トップ状態で、
「神野ぉ〜(汗)」と・・・彼ばかりを責めるのは可哀相だな。
増田っちは相変わらず美しいトラップなんだけど
どうにもパスが不安定って状態だし、ゆっきーもいないし
ツゥットとそれ以外にあまりにも差がありすぎたのだから
そりゃあヴェルデのDFは2枚も3枚もツゥットに付く。
他はあいてる。
でも、彼を押さえられたら攻めてがない。
・・・情けない(爆)

その上”まず守備”な東京において、
サンドロもなるちゃん(内藤)もいないのは致命的だ。

ううう・・・どんどん時間は経つのに一本もシュート打てない。
当然、全く点を取れる気がしない。
桜井くんおもしろいぞ。
(↑こんなだから私はサポーターになれないんだな〜)

でもでも今期、私は観戦に来て一度もブギウギできなかったことがないのだ。
一本もシュート打ってないってのに
いつ3点目が入るかヒヤヒヤしっぱなしだってのに
なんとなーく、いつかブギウギ歌えるだろうと思ってはいた。
攻め手がなかろうと、誰もあきらめてないし
熊さんの様子からも前半はもう「しのぐ」気だなって伝わったし。

目の前の陸上トラックではアマ様が入念にストレッチをしている。
サブの選手たちもそれに続く。

そしてさすがは我らがKING OF TOKYO
やっぱりアマラオは特別だ。
後半、アマラオ投入。
マークが分散される効果もあるしキープしてくれるし
見違えるようにリズムがよくなる。
ゴールは2本とも美しかった。
最高〜〜〜に気持ちよかった。
(結局2点ともツゥットなんだけどね)
もう、完全に東京ペース。

それに例えばやりあうツゥットと石塚くん。
ツゥットが小突いても何も起こらないのに
石塚くんがちょおっと押したら、
客席からは盛大なブーイング、審判は思わず笛(爆笑)
いいなぁ、これぞホームというこの感じ。

押せ押せでした。
イケイケでした。
90分で決着を付ける!
みんな、そういう気持ちでした。

休日に子供にせっつかれてやってきた、
たいしてサッカー好きでもなさそうなお父さんたちが
気が付くと大きな声で
『いけーーー!』『あー・・・』『惜しいっ!』
って、ちびっこよりも夢中になってる。

前がかりだったからこその、すこーんって感じの
あれあれっていう失点。
中央にボールを置いて、ちょこんっと蹴るなり
無常に響くタイムアップの笛。

だけど前半14分で2点差付けられてて
一本もシュート打ってなくって
誰がこのエンディングを予想した!?

お互いほんとにがっくりきてたんだよ(苦笑)
でも私たちは立ち上がって選手に拍手を贈り
選手たちは気力を振り絞るように、それに応えて手を上げる。

「よくやった」
「負けたけど楽しかった」
周囲から聞こえる声。

今日は素敵な日だった。
東京が好きでよかった。
たとえ結末が、サドンデスのような幕切れでも。

お父さんもまたきみをサッカー観に連れてきてくれるよ、きっとね。



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