CORKSCREW Diaries(米国編)
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2002年12月12日(木) メタモルフォーゼ


僕は小さい頃から本が好きでよく本を読んだ。
覚えているかぎりで初めて読んだって覚えている本は、
「ツタンカーメンの謎」って言う本で、
小学校の図書館にあったそのノンフィクションシリーズを貪るように読んだのを覚えている。
いつか書いたかも知れないが、
その時に読んだのが大西洋をパピルスの筏で横断したトール・ヘイエルダールであり、
そしてアンコール・ワットを発見した話だったりする。
江戸川乱歩の少年探偵団も読んだし、
エドガー・アラン・ポーもアガサ・クリスティも勿論コナン・ドイルも読んだ。
「最後の事件」で行方不明になったホームズが帰ってくる話「空き家の冒険」が何故か小学校の図書館に無くて、どうしても読みたくて読みたくってたまらなくなって、親に買ってもらった覚えがある。
多分実家に帰ったらまだ残っているのだろうと思う。
話自体が面白かったとかそういうことは無かったけど、
ホームズの帰還の話が分かっただけでも嬉しかった。

古事記とか今昔物語、宇治拾遺物語も小学生の頃読んだ。
読んだと言っても小学生が読めるように書き下ろされたものだけれども。
まんが日本昔話のようなノリだから当然のごとく読みやすかった気がする。
安倍晴明の話が出てきたかどうかは覚えていないけれど。

中学になっても高校になっても図書館は結構好きだった。
小学生の時みたいに乱読はしなくなったけど。
今思うと今昔物語なんてよく読んだなと思う。
それが今じゃあこんな只の人だ。
何処かで道を間違えたのだろうか?
国際関係学部なんかに行かずに素直に文学部に行っておけばよかったのかも知れない。
僕は人文科学系の人間だってことを僕は今自分自身、よく分かっているから。


大学生になって一人暮らしを始めた当りから本をあまり読まなくなった。
それまで自分の部屋にはテレビと言うものは無かったし、
ゲームも限られた時間しか出来なかった。
自室で出来る事と言ったら本を読むかラジオを聴くぐらいだった。
それがテレビは好きなだけ見れてゲームも好きなだけ出来るようになってしまった。
親の目は無い。
テレビを見てしまったら本なんて読めないし、
ゲームなんてしたら勉強も本を読む暇もない。
そして学生の頃はひたすらよく寝た。
寝ることしかしなかった。
今思うと非常に勿体無いことをしたと思う。
それもまたモラトリアムなんだって思うけど、
自分の人生を決められる大学生なんて限られてる。
少なくとも僕はかなり無為な学生時代を過ごしたと思う。

今になってやっと僕は忘れかけていた自分を取り戻しつつある気がする。
それは好きなことにお金をかけることが出来ると言うのが大きいのだけれど。
欲しいと思った本は買えばいい。
勉強しようと思ったことはすればいい。
それは自分自身に対する「投資」と言うものになるのだから。
「生まれてきたことに意味があるのさ。一秒も無駄にしちゃいけない。」
と言うのはバンプの藤くんの言葉だがまさしくその通り。
何度も書いたかも知れないけれども本当にその通りだと思う。
だから最近僕はテレビを滅多に見なくなった。
その分本でも読もうと思う。
ゆったりと音楽でも聴きながら。
そう言うのはとても素敵な時間の過ごし方だと思うのだ。




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