西方見聞録...マルコ

 

 

さっきまでそこにあった危機 - 2010年03月17日(水)

虐待のニュースが流れるたびに思う。

あそこで放映されて「信じられない」と罵声を浴びてる彼女は私だったかもしれないと。

特に今日流れた2ヶ月のおんなの子の虐待死のニュースはかなり近場にあった危機だ。

1号さんが生後2ヶ月まで、私はかなり「徹夜合宿状態」でほんに、もうろうとしてた(このあかんぼの寝てくれない、泣き止まない度、ってあかんぼによるらしい。私は難産度に比例するような気がするんだけど、どうかな?)。ホントに寝てくれない、泣いてばかりのあかんぼで、気が休まるまもなく、熟睡も出来ず、2ヶ月を過ごした。泣かれると、とりあえず乳首をくわえさせたが、1時間ごとに授乳するため乳首の先が割れて血が出て、手は腱鞘炎で上に上がらず、こんなにぼろぼろになってがんばってるのに火の付いた様に泣く1号さんにものすごく攻められてるような気分だった。

衝動的に1発ゆすぶりたくなったかもしれない。ゆすぶったら1発で逝く子だっているかもしれない。

あめでおさんも今回のニュースはかなり怖かった、と言っていた。あめでおさんはおKさん(2歳児)の入院中、1日私が非常勤講師先に出講するため、入院中の泣き止まぬおKさんと過ごした。あんまり泣き止まないので顎でおKさんの頭をぐりぐりやってみると「いたい〜!」と100倍泣き叫ばれて「泣きたいのはわしじゃ、わしだって、乳さえあれば。」乳の出ぬ身を呪った日のことを思い出した、と言ってた。私は多分数え切れないくらい「近い日」があるのであめでおさんのように「その日」を析出して語れない。

私の場合は、あめでおさんがかなり「やばさ」を分担してくれたのと、第1子のときはまだ若くてぴちぴちだった(当社比)エルザさんが電車で1時間半の距離にいてくれてかなりサポートしてくれたのと、あと1号さん生後45日目で職場復帰できたので、危機を回避できたけど、ホントに子ども産んだばかりって厳しい。そんな徹夜合宿があるなんて、誰も教えてくれなかったし、多分知ってたら、誰も産まない。

でもとにかく徹夜合宿は2ヶ月限定で、子どもは夜寝る時間は2時間、3時間と徐々に長くなるので、その危機の2ヶ月、とにかく家族や託児サービス使って、なんとか乗り越えて。

保健師派遣サービスも今回のお母さんはつかってたみたいだけど、保健師さんは来るだけじゃなくて、赤ちゃん3時間お預かりサービスと是非セットできてほしい。

あと最近虐待のニュースが増えたのはいろいろ要因はあるけど子どもの人権が確立してきて、ちゃんと虐待として司法が処理するようになったってのは大きいと思う。虐待死として処理されずに「ああそういうことってあるよね」と暗黙の了解の中で事故や病気として処理されてきた「そのとき」ってのは昔はもっといっぱいあったと思う。

とにかく、新生児やその母への支援の必要性が周知されてきたのは良かった。毎週3時間でいいから、誰か無理やりお母さんと新生児を引き離して、と思う。


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