西方見聞録...マルコ

 

 

オチまであと何マイル? - 2006年03月12日(日)


 日曜日、1号さんとおKさんを連れてお出かけした。暇な電車内、マルコは1号さんとの対話で時間をつぶす。1号さん@8歳児、結構、話相手になります。
 1号さんが英語をしゃべる真似をして遊ぶ。でも実際はしゃべれないのでなんか顔を大げさに動かしてるだけのような感じになる。

マ「やめなよ。その英語をしゃべるまね。英語人の人が見たらバカにされてると思うよ。私だってケニアで良くケニア人に日本語しゃべるまねとか言って『たかたかたかたか』とかいわれて嫌だったもん。イギリス縁者のさるとるさんが見たら、きっとそんな1号ちゃんのこと嫌だっていうよ。」

1号「英語てのはアメリカの言葉でイギリスの言葉ではないですよ〜だ。」

マ「ばっか、英語はもともとイギリスの言葉でイギリスからアメリカに人がいっぱい行ったからアメリカでも英語がしゃべられてんじゃん。オーストラリアだってそうなんだよ。」

1号「そうなの?イギリスからそんなに人があっちこっち行ったの?なんで?」

マ「産業革命ってのがあってイギリスがすごく強い時期があったんだよ」

1号「いまでもイギリスは強い国?」

 とそこから、国の強さってなんだ? GNPではイギリスはアメリカに負けてるとかって話になってGNPという言葉で1号が躓く。そうときどき8歳児に未形成の概念が会話に出てくるとそこで会話が躓くんである。

 次に8歳児が躓かない様に無難にアフリカで見た動物の話をする。

 サファリカーで動物を見に行った時、子連れの象のお母さんにうかつに近寄りすぎてものすごい勢いで追いかけられ、サファリカーでめちゃくちゃに逃げた。ちょうどそのときビデオカメラが回っていて大混乱の車内が記録に残っちゃった話とかする。
1号は喜んで「もっとアフリカで見た動物の話をして」とせがむ。そこで「アフリカでキリンが6頭くらい並んであるいてた。」話をすると「そういうんじゃなくて、追いかけられたとかそういうオチのある話が聞きたいの。」と細かくリクエストを出してくる。ふむ。それじゃあ、あのとっておきの話をしよう。これはどこでしても結構受けるアフリカの話なのだ。

「アンボセリ国立公園で大きなオス象がメス象に交尾しようと挑みかかっていった。メス象はいやがって逃げたら、オス象はものすごい声で鳴いてその声が地響きになった。さらにオス象はすごい勢いでメス象を追っかけていった。声と足音でホントに大地がゆれた。それで追いかけていくオス象を見ると性器がびよ〜んと伸びて、象の鼻と形も大きさもまったくおんなじで、鼻が前と後ろに2本あるみたいだった。」

という話なんである。さてその話を1号にしようとして最初のセンテンスの「交尾」の概念で1号が躓いた。
「おかあちゃん、コウビって何?」
「ええっと、、、おしべとめしべがあって、、、」

、、、、遠い。

「鼻が前と後ろに2本あるみたいだった」という話のオチに到達するまでに8歳児には超えるべき「概念」という名の深い谷がたくさんありすぎる。そんな母の苦悩を知ってかしらずか1号は「コウビって何?コウビって何?」と車中でかい声で連呼するのであった。




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