イライジャ・ウッドが10歳の時に主演した映画。 母が再婚することになり、イライジャ演じるマイクは弟のボビーと一緒に 新しい父とともに暮らすことになる。 義父は酒を飲むと、ささいなことでボビーに暴力をふるう。 母の幸せを壊さないために、幼い兄弟はふたりだけで耐えるが やがてそこから抜け出すある計画を思いつく。
いやー、イライジャ、可愛い!あの青い目は小さい時からガラス玉のようだわ。 弟役の子も、自然な演技で泣かせます。しかしなんといっても、シェパードのシェ−ンがすごい。 子供達がかわいくて、犬がかわいくて、泣かせる話という無敵の品揃え。 しかしこの映画はどこか不思議な空気が流れていて、それはねらって出したものなのか どっち付かずのまま作ってしまったためなのか、判断ができない。 とてもリアルな児童虐待の実態と、兄弟ふたりの素晴らしい子供時代と (あの遊びの環境はうらやましい)現実とはとても思えないラストの処理。
「物語の中に真実はあって、心の中にあるのは思い出だ」というのは そのあいまいさへの言い訳かしらと思いました。 言葉にしてしまうのは野暮だから言わないけれど、大人ならわかるだろ、 みたいな暗黙の了解を求めるのはちょっとずるいんじゃないかなあ。
じゃあ、どうしたら納得できるか。(以下ネタバレ) ラスト、ボビーは消息不明になる。ちゃんと捜索して、見つからないからお葬式も出す。 しかし、兄のもとには、時おり便りが届く。 そのことを兄は誰にも告げない。それはヒミツだから。 だけど、自分の子供達にはその話をする。 ・・・という感じのほうが私には納得できるけど。
イライジャ君が大きくなって、トム・ハンクスの顔にはならないと思うぞ。 だって、フロドだって十分美人だったもん。(子役から脱皮できそうでよかったね。) 見ているだけでせつなくなるような、本当にかわいい子供でした。 この10歳のイライジャは、昔の内田善美さんの描く男の子に似ているかも。 そして、内田さんが大好きだと言う『はるかなるわがラスカル』に出てくる 子供時代に通じるものがあると思いました。
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