ニッキ ゆり 【HOME】
- 2004年01月18日(日)
「ガネーシャの牙が欠けているのは
月に向かって怒りを剥き出しにして牙を折って投げたからで
月はそれから隠れて夜にだけ姿をあらわすようになったんだ。」
ガネーシャの刺青を入れている友達はそう言った。
どうして顔だけが象で体が人間なのか、聞きそびれてしまった。
2時頃、携帯のメールで目が覚めた。
図書館がどうのこうのというメール。
返信はせずに、そのまま勢いよく起き上がって
部屋の掃除を始めた。
エアコンのフィルターやお風呂場やキッチン。
引越しをすると決めてから、やけに部屋を綺麗にしたがっているのに気が付いた。
キッチンのサビは小麦粉で落ちる。
面白いほどに綺麗になる。
問題は壁の穴。小さな小さな画鋲の穴が天井にもいっぱい。
爪楊枝と接着剤で地道に直していこう。
ネットで部屋探しをしていて、ものすごくいい物件を見つけた。
家賃4万で2K。しかもフローリング。
風呂トイレ独立で、エアコン付き、ガスコンロ、収納スペースも大きい。
これって!まさに探していた物件!!
2Kもいらないって思った。
でも、予算内でこんなにいい物件ってないよ!
ワクワクしながら不動産屋に電話をかけて
来週、見に行くことになった。
今から決めても引越しは3月になることを伝えたけど
相手側はとてもいい対応をしてくれて、なんとかなるかも、と思った。
なかなか上手く行くとは思っていないけど
全て自分でやっていかなくちゃいけないから
行動は何でも早めにすることに決めた。
引越しを手伝ってくれる軽トラックを運転できる人を探すのを
すっかり忘れていた。
業者に頼めば早いけど、経費削減。
さて、これはどうしようかな。
本当はどうしようもないことだと思っている。
気持ちは動いてくれない。
今の状況が良いのか悪いのかさえ、はっきりと分かってはいない。
忘れたいと思っても忘れられるものじゃない。
ただ、前に戻ればいいだけなのに。
前に戻ったと思って生活をしていればいいだけなのに。
人間、そう上手く行ってくれないんだなって、
自分自身の弱さを痛感する。
卒業までの短い期間でどれだけ変れるかやってみよう!計画は
大きく曲がってついてゆけない所まで一人歩きしてしまったようで。
前から知っている人と話すのがこんなに怖いことだなんて思わなかった。
ワクワクもニコニコもない。
学校の時間を消化するためだけに過ごしているようだ。
それはそれで、いいとも思っている。
お気に入りの部屋、ワタシの城に戻ればホッとする。
今まで感じた事が無かったかのような安堵感。
これでワタシに戻れる、そう感じる。
チャンダンのお香をたいて、ホットカーペットの上に寝そべると
そこはもうワタシだけの時間。
誰にも邪魔されない、ワタシだけの大事な時間。
さぁ、何をしようか。
何を始めようか。
掃除をし終わった綺麗になった部屋で
大好きな友達に和柄の布できんちゃくを作った。
会う時に渡すつもり。
それからコースターも作ろう。これはワタシの引越し用。
あとは、、、作りたいものが頭の中でいっぱい広がっていく。
明日は雨が降る。
久しぶりにジーンズを履いて行こう。
緑のニットを合わせて、ブーツを履こう。
寒くても歩いて行こう。
傘をさしてゆっくり歩いていこう。
これでもう大丈夫。
消化するだけよ。
学校なんて。それでいい。
それまでの人は、それまでなんだ。
割り切る事でやってゆける。
ついてゆけないモヤモヤでさえ、踏み台に出来たらいいのに。
きっともっと飛べるはず。
いや、飛ぶんだ。
ワタシは飛べる。
必ず飛べる。
憧れを現実にしてきたじゃない。
怖がったりしたけど、ワタシは1人じゃなかったじゃない。
焦らなくていい。
落ち着いて、飛ぼう。
来週、映画を見に行く約束をした。
雪の中ドライブに連れて行ってくれた友達の誕生日プレゼントに
映画を一緒に見に行く約束をしていて。
チケット代はプレゼントで。
イクスピアリでご飯を食べよう。
いっぱい話をして、いっぱい笑おう。