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キリンチャレンジカップ2004 日本代表対マレーシア代表戦 - マレーシア - 2004年02月07日(土)

久々のカシマスタジアムに行ってきたのでありますが、
なんと、デジカメがぶっ壊れやがって、写真ナシであります。


まずはマレーシアのウォーミングアップから。

選手もスタッフも無茶苦茶寒そうで、手袋にニット帽は
当たり前であります。

軽くランニングを済ますと、ビブス組となし組に大きくわかれて、
ボール回しを始めております。

うーむ、なかなか小回りが利いているような気もするし、
笑顔も見えるぞ。こりゃ、ちょいと期待だ。



んでもカシマスタジアムはアセアンズにとって、”カシマ要塞”
だったりします。俺でも寒いっちゅーの。


気温が10度以下、というのは、東南アジアの選手にとっては体が
動かない、というだけでなく、”息が出来ない”感じになる
ようです。日本の選手が東南アジアに行くと、逆に湿気で
息が苦しいらしいのですが、まー、これがH&Aって奴ですね。


この時期カシマで勝つというのは、たとえ東南アジア最強
のタイでも相当厳しいんじゃないでしょうか。



おお、メイン席にはマレーシアのサポ(つーか家族)が、
マレーシアの国旗を持っている!

それに「マレーシア、ボレ!(マレーシアはやるぜ!)」と
プラカードも見えるぞ。

この言葉は結構一般的なんだナァ・・・。




そんで選手入場の国家斉唱。

うーむ、マレーシアのホテルで、TVが終わる時を思い出すな。
ちょっと歌い手さんのコブシのかけ具合にアセアンを感じるぜ・・・・。
と一人で悦に入っていると、キックオフ。




一応4−4−2つーことでありますが、結構4−5−1っぽいかも。
ニザルディン(多分)が残って、日本にボールを支配される形で
ゲームは展開していきます。


マレーシアは右から攻撃するパターンが多く、もしかしたら
日本の左サイドを狙っていたのかもしれません。

右の中盤は、13番のエディー・ヘルミ。長髪&バンコウコウの
ナイスガイであります。2番の長髪DF、ユサイマンが日本の攻撃から
ボールを奪うと、エディー・ヘルミを経由して前線に送るパターンが
基本でした。


しかし、マレーシアに足りないと感じたのは、パスのスピードと、
ラジャゴバル監督も気にしていたフィジカルの面。


時々カウンター気味に、ぐわっ!と前のめりになる瞬間があるのですが、
それでもやはり、日本の早いプレスに詰められ、なかなか前まで
攻撃がいきません。それに、マレーシアは日本の選手に詰めていく
様子はあまりなく、少し警戒心が強すぎるのかな、という印象です。


競り合いは結構見所があり、日本の選手を抜き去ったりするシーン
もありました。テクニックなんかはそれほど見劣りすることが
なかったのですが、やはりフィジカルで負けてしまいます。


前半、小笠原の鋭いシュートがGKのアズマン・アジズの脇をすり抜け、
先制点は日本。

うーむ・・・アズミン・アジズは結構代表歴が長い選手ですが、
周りの日本代表サポにはヘタレ扱いされておりました。


そんなことねえぞっ!マレーシアのDF陣が振られて、スペースを
与えてしまっただけだっ!それか、小笠原のシュートはすごいカーブ
だったのだ!と自分に言い聞かせておりましたが、結局その後3点
入れられてしまいます。

運が悪いことに、ハイボールばかりが枠内に入ってしまい、アズミン・
アジズは後半途中で交代していまいました。

それほど背の高い選手ではなかったので、そのあたりを日本の選手は
ねらったんでしょうか。


後半には選手交代があり、キャプテンのトゥンク・ハズマンから、
10番のリュー・キット・コンに。

日本の選手達も続々交代したのですが、日本の選手たちは無理を
しなくなり、マレーシアにとってはボールを動かす機会が増えた
ようです。リュー・キット・コンがパスを供給し、前半よりも
攻撃の機会が増えてきたのです。

行くのだっ!マレーの虎!

と思っても、すでに遅し(というか無理)でした。4−0.




マレーシアの長髪選手陣の活躍と、攻撃時日本のDFに追いつかれた
ときの抜きっぷりは楽しめたのですが、、、、

うーむ、、、もうちょっと頑張って欲しかった。。

交代したGKのハムサニも、前半ほどシュートを打たれなかった
ので見せ場も若干足りなかったしなー(でも飛び出しっぷりはラヴ)。


アセアンの虎が、がっぷりとヤタガラスの喉元に喰らいつくシーンを
期待していましたが、今回は寒さもあって、ちょっと爪を出してみた
という感じでした。

まだこのチームになってのマレーシア代表の試合は今回で3試合目。

しかも始めの2試合は国内リーグチーム相手で、両試合ともピッチが
雨でグチャグチャなコンディションだったそうです。


試合後のマレーシアの報道は、

「日本の2軍(second-string)ともまだ大きなレベルの差がある」
(稲本と中田が観たかったみたいです)

「この寒さは、W杯予選の香港・クウェート戦には無いと思う。
今回の試合が今後につながるか、まだわからない」

「サブのリュー・キット・コン、GKのハムサニは良かった」

ということでした。


W杯は応援しているぜ!マレーシア・ボレ!


PS
あと、当サイトのアンケートの結果は

1点差で日本勝利 (11.5%)
2点差で日本勝利 (32.8%)
3点差以上で日本勝利 (42.6%)
引き分け (4.9%)
1点差でマレーシア勝利 (3.3%)
2点差でマレーシア勝利 (3.3%)
3点差以上でマレーシア勝利 (1.6%)

でした。当たった人さすが。

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■「意味のある試合」…マレーシア監督

前日に来日したマレーシア代表は、午前に鹿嶋市内のグラウンドで軽く体を
動かしたあと、午後もカシマスタジアムで調整した。ラジャゴバル監督は、
「経験のない寒さだが、乗り越える使命がある。日本は強いが、我々に
 とっても意味のある試合だ」と、18日に香港とのW杯1次予選を
控えているだけに、意欲的だった。

(2004/2/6/20:52 読売新聞 無断転載禁止)

■「日本は強いチーム」ラジャゴバル マレーシア代表監督代行

日本代表対マレーシア代表戦前日、カシマスタジアムで調整練習を行った
ラジャゴバル・マレーシア代表監督代行のコメント(※現在マレーシアの
A代表監督は不在で、ラジャゴバル氏は正式にはU−21代表の監督)。

「マレーシアでは国内のスーパーリーグが2月14日からスタートなので、
 現在はシーズンオフという状態です。天候に関しては、マレーシア人に
 とってはノーマルな天候ではありませんが、試合をやるモチベーション
 には差し支えはありません。

3日前に東アジア選手権の中国戦と韓国戦のビデオを見ましたが、日本は
 強いチームだな、という印象です。特にディフェンスラインにスペース
 が見つけにくいという印象を受けました。これをどう破るかという
 戦術的な部分に関してはお話できませんが……」

[ スポーツナビ 2004年2月6日 19:42 ]



● キリンチャレンジカップ2004 @ カシマサッカースタジアム

2004/02/07(土)19時4分 キックオフ/観客数:29530人/天候:晴れ
審判: マソウド(主)、ヘイダー、マン、シャムスル

2004/02/07 日本代表 4 - 0 マレーシア代表

JPN: 小笠原満男(前半10分), 宮本 恒靖(前半37分),
山田 暢久(前半45分), 遠藤 保仁(後半1分)


- 日本代表メンバー

GK 23 土肥洋一 → 12 都築龍太
DF 2 山田暢久 → 21 加地亮
DF 3 坪井慶介 ) → 22 中沢佑二
DF 5 宮本恒靖 → 4 茂庭照幸
DF 14 三都主アレサンドロ → 6 三浦淳宏
MF 8 小笠原満男
MF 10 藤田俊哉 → 7 石川直宏
MF 17 山田卓也 → 16 奥大介
MF 19 遠藤保仁
FW 9 久保竜彦 → 11 黒部光昭
FW 13 本山雅志

- マレーシア代表メンバー

GK 1 アズミン → 21 ハムサニ (後半7分)
DF 2 ユザイマン
DF 4 スブリ → 3 ファイザル (後半0分)
DF 8 チャン
DF 18 カイロニサム
MF 13 エディー・ヘルミ
MF 15 トゥンクハズマン → 10 リュー (後半0分)
MF 16 チャオ → 12 サンバガマラン(後半0分)
MF 17 ナンタクマル
FW 9 ハイルディン
FW 19 ニザルディン → 14 サラバナン (後半40分)


監督: ラジャゴバル・アル・クリシュナサミー
RAJAGOBAL A/L KRISHNASAMY

GKコーチ : モハメド・ファオジ・ムクラス
MOHD FAOZI MUKHLAS

GK アズミン・アズラム・ビン・アブドゥル・アジズ
Azmin Azram Bin Abdul Aziz 76.04.01 パハン
GK モハメド・ハムサニ・ビン・アハマド
Mohd Hamsani Bin Ahmad --.--.-- ペラク
DF ファイザル・ビン・ザイナル
Faizal Bin Zainal 74.02.12 セランゴールMPPJ
DF チャン・ウィンホン
Chan Wing Hong 77.04.29 ペラク
DF ユザイマン・ビン・ザハリ
Yuzaiman Bin Zahari 78.10.17 セランゴールMPPJ
DF ムハマド・カイロニサム・サハブディン・ビン・フサイン
Muhamad Khaironisam Sahabudin Bin Hussain 79.05.10 ペルリス
DF スブリ・ビン・スロン
Subri Bin Sulong 79.05.15 パハン
DF リム・チャンユー
Lim Chan Yew
DF シャムスル・モハメド・サード
Shamsul Mohd Saad
MF テングク・ハズマン・ビン・ラジャ・ハサン
Tengku Hazman Bin Raja Hassan 77.03.06 ペルリス
MF チョウ・チーウェン
Chow Chee Weng 77.05.21 プラウ・ピナン
MF ナンタ・クマル・アル・カリアパン
Nantha Kumar A/L Kalliappan 77.10.13 ペラク
MF ウォン・サイコン
Wong Sai Kong 78.09.19 サラワク
MF リュー・キットコン
Liew Kit Kong 79.01.06 ペラク
MF エディー・ヘルミ・ビン・アブドゥル・マナン
Eddy Helmi Bin Abdul Manan 79.12.08 ジョホールFc
MF イドリス・ビン・アブドゥル・カリム
Idris Bin Abdul Karim 00.00.00 ジョホールFc
MF サンバガマラン・アル・カラシガラム
Sanbagamaran A/L Kalasigaram 00.00.00 サバ
FW サラバナン・アル・ベル
Saravanan A/L Vellu 78.01.11 ペラク
FW ハイルディン・ビン・オマル
Hairuddin Bin Omar 79.09.29 パハン
FW モハメド・ニザルディン・ビン・ユソプ
Mohd Nizaruddin Bin Yusop 79.11.10 セランゴールMPPJ

- データ

------------------------------------------
JPN : : MAS
------------------------------------------
21 (15/06) : ST : 4 (02/02)
4 (03/01) : GK : 11 (08/03)
8 (07/01) : CK : 1 (01/00)
6 (03/03) : 直接FK : 14 (07/07)
2 (01/01) : 間接FK : 3 (01/02)
2 (01/01) : オフサイド : 2 (00/02)
0 : PK : 0
------------------------------------------
54.8% : 支配率 : 45.2%
------------------------------------------

- フォーメーション

----------------------------------------------
19
ニザルディン
9
ハイルディン
----------------------------------------------
16 13
チャオ エディー・ヘルミ

17 15
ナンタ・クマル トゥンク・ハズマン

----------------------------------------------
8 18 2 4
チャン カイロニサム ユザイマン スブリ

----------------------------------------------
1
アズミン
----------------------------------------------


(選手リストはJFA、データ・フォーメーションはサッカーマガジン02/24号を参考。一部改変。)

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【戦評】

日本がジーコ監督就任以来、最多の4得点を挙げた。大きな実力差があるマレーシアとの一戦は、圧倒的に日本ぺース。
前線からの積極的な守備でボールを奪取し、簡単にゴール前まで攻めた。
前半10分に小笠原のミドルシュートで先制した後は、山田暢、遠藤らが個人技でゴール。
しかし、チームプレーで崩す場面は少なく、ボールを奪っても周囲の反応が遅れる状況もあった。
攻め込まれる場面がほとんどなく、守備陣の仕上がりの判断は次戦以降となった。


【試合経過】

48':試合終了。日本は前半からボールを支配し、積極的に攻撃を仕掛けた。ゴールは中盤から後ろの選手ばかりだったが、格下から4点を奪い、きっちり無失点。後半はガラリとメンバーを代えてコンビを試すこともでき、04年初戦を快勝でスタートした。
46':左サイドから本山が中央へ。GKハムサニがパンチングでクリアしたボールを石川が拾い、右サイドの加地に戻す。加地のクロスに黒部が飛び込みヘディングシュートしたが、ファウルを取られる。
39':マレーシアが5人目の交代。FWニザルディンに代えてFWサラバナンを投入。
29':日本が一度に4人を交代。GK土肥に代えてGK都築、MF山田卓に代えてMF奥、MF藤田に代えてMF石川、FW久保に代えてFW黒部を投入。
18:日本が一度にDF4人を交代。三都主に代えて三浦、宮本に代えて茂庭、坪井に代えて中沢、山田暢に代えて加地を投入。
11:久保からパスを受けた本山が、右中間から再び久保の前へ浮かしたパス。エリア内に走り込むが、GKハムサニが飛び出してセーブ。
07':マレーシアが4人目の交代。GKアズミンに代えてGKハムサニを投入。
01':左サイドから三都主がクロス。DFがヘディングでクリアしたボールを、左中間から遠藤が左足ダイレクトのミドルシュート。右上に決める。日本4−0。

2nd-Half:マレーシアのキックオフで再開。マレーシアはDFスブリに代えてDFファイザル、MFトゥンクハズマンに代えてMFリュー、MFチャオに代えてMFサンバガマランを投入。


46':前半終了。
45':左サイドで三都主がキープし、中央へクロス。ファーサイドの本山が落ち着いて戻し、中央に上がった山田暢が右足ダイレクトのミドルシュート。GKアズミンの上を越えて左上に代表初ゴールを決める。日本3−0。
41':左サイドから三都主が右足で中央にクロス。DFがヘディングでクリアしたボールを、中央に上がってきた山田暢が右足ダイレクトシュート。上に外れる。
37':右サイドから小笠原が中央へクロス。DFの前に出た宮本がヘディングで左に決める。日本2−0。
36':右CKを小笠原が中央へ。ファーサイドでのヘディングの折り返しに宮本が中央からヘディングシュートしたが、GKアズミンがキャッチ。
34':右中間を抜け出した山田暢が、DFをかわして中央の本山へ。本山が左足でコーナーを狙ったシュートを放ったが、上に外れる。
22':左中間で小笠原−本山−山田卓と素早くつなぎ、ゴール前に抜け出したが、GKアズミンが飛び出してセーブ。
18':中央FKを遠藤が右足で直接狙う。壁に当たってエリア右にこぼれたところを、久保が詰めて左足で合わせたが上に外れる。
12':左サイドでパスを受けた本山が、中央に切れ込みながら右足シュート。DFに当たってCKに。
10':左中間で遠藤からパスを受けた小笠原が右足ミドルシュート。右上に決めて代表初ゴール。日本1−0。
03':右サイドでボールを奪った遠藤が中央へグラウンダーのクロス。上がってきた小笠原がDFをかわして中央から左足シュート。わずかに右に外れる。
02':藤田からの縦パスを受けた山田卓が、左中間から左足ミドルシュート。上に外れる。

1st-Half:日本のキックオフで開始。

(以上、サンケイスポーツより抜粋、一部変更)


■4得点で圧勝 日本−マレーシア評

日本がジーコ監督就任以来、最多の4得点を挙げた。

大きな実力差があるマレーシアとの一戦は、圧倒的に日本ぺース。
前線からの積極的な守備でボールを奪取し、簡単にゴール前まで攻めた。
前半10分に小笠原のミドルシュートで先制した後は、山田暢、遠藤らが
個人技でゴール。しかし、チームプレーで崩す場面は少なく、ボールを
奪っても周囲の反応が遅れる状況もあった。

攻め込まれる場面がほとんどなく、守備陣の仕上がりの判断は次戦
以降となった。(時間は非公式)(了)
[ 共同通信社 2004年2月7日 21:11 ]


■今年初戦で大勝 日本、マレーシアに4−0

サッカーの国際親善試合キリン・チャレンジカップは7日、茨城・カシマ
スタジアムで行われ、日本代表はマレーシア代表に4−0で大勝した。

2006年ワールドカップ(W杯)アジア1次予選に向け、今年初戦で好スタート
を切った。

国内組だけで臨んだ日本は前半10分の小笠原(鹿島)の先制点を皮切りに、
宮本(G大阪)代表初先発の山田卓(東京V)と、すべて代表初ゴールで
前半を3−0とリード。後半には遠藤(G大阪)が1点を追加し、選手も
大幅に入れ替えてテストした。ジーコ監督就任以降の通算成績は
7勝6分け6敗となった。 (了)

[ 共同通信社 2004年2月7日 21:33 ]


●「日本チームをリスペクトし過ぎた」マレーシア代表ラジャゴバル監督代行

7日、カシマスタジアムで日本代表対マレーシア代表戦が行われ、日本代表が
前半に3得点を挙げ、計4−0でマレーシア代表を下した。

以下は、試合後のマレーシア代表ラジャゴバル監督代行のコメント。

「今晩は質の高いゲームをさせていただいて、非常に光栄に思います。
 今回、私たちのナショナルチームは初めての対外試合を組み、この試合が
 これからのワールドカップ予選に向けて、自分たちの課題を明らかに
 させてくれた有意義な試合となりました。

 前半に3失点を許したわけですが、国内リーグもまだ始まっておらず、
 試合慣れしていない間に取られてしまった感じです。日本のチームに対して、
 選手たちがリスペクトし過ぎた感じがします。具体的には中盤でのマークが
 甘く、それを点に結び付けられました。日本は、ビデオで見た以上に素早くて
 対応し切れませんでした」

[ スポーツナビ 2004年2月7日 22:49 ]


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