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君にひとつだけ 強がりを言えるのなら - シンガポール - 2003年09月22日(月)

アルビレックス新潟のSリーグ参戦は、かなり知られたニュースと
なったと思いますが、実はその裏には、なかなか厳しい現実があったり
します。


以下の記事でも述べられているように、現在12チームでシンガポール
リーグ(Sリーグ)が構成されているのですが、それが来期10チーム
に削減されるという方向でシンガポール内では進んでいるようです。


現在の12チームに、アルビレックスが入るとして13チーム。


そのうち、3チームはあぶれるのでOUTまたは残留するチームと
合併して…な形になると思いますが、今のところ候補は、

- Sembawang Rangers
- Sengkang Marine
- Tanjong Pagar United

というのが可能性が大とのこと…


そんな、悲しい状況のなかで、アルビレックスに対する
各クラブの反応は?という記事です。


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■ようこそシンガポールへ…たとえ、我々が去ることになろうとも。

2003/09/18 ストレイトタイムス紙

- Sリーグのクラブは、アルビレックスの参入は
リーグにとってプラスとの見方 -

By Peh Shing Huei


シンガポールリーグのクラブのいくつかは、たとえ
日本のチームにSリーグ所属の座を明け渡さなければ
ならないと分かっているとしても、アルビレックス新潟の
シンガポールリーグ参戦を暖かく迎える雰囲気である。

アルビレックスの参戦は、実力に劣るシンガポールの
チームの存在を脅かすことになる。

なぜなら、来期のリーグ参加チームは、12チームから
たった10チームになると予想されているからだ。



Balestier Khalsaチェアマン、Balbeer Sign氏はこう語る。


「新潟の参戦は良いニュースだ。リーグがよりコンパクトになるのも
 あって、シンガポール人選手のプレーの質も向上するだろう。

 そう、多くのクラブはより質を上げなければいけないし、
 そうなるべきなんだ。

 発展がなければ、Sリーグはただ没落する一方になるだろう。」


もし仮に、Balestie KhalsaがSリーグから外されるという決定がされた
としたら、どうするかという問いに対し、


「我々のチームがリーグのレベルに到達できないのであれば、
 シンガポールサッカーのために犠牲になる覚悟は出来ている。

 我々は、シンガポールリーグが消えてしまうことを望んではいない。」



シンガポールサッカー協会の関係者によると、J2のクラブ、
アルビレックス新潟とは正式な契約はまだ交わしていないものの、
ほぼ参加するという話になっているとのことである。

アルビレックスのシンガポールリーグ参戦への主なハードルは、
日本サッカー協会からの承認を得てほぼクリアとなったという。

アルビレックス新潟の企画部部長、Tsuchida Kazushige氏は昨日、
Timesport紙に以下のように述べた。

「たった今、アルビレックスが来期Sリーグに参加
 ということが確認されました。私たちは、来月の初め
 シンガポールを訪れることを計画しています。」



来期リーグ不参加の可能性が高いといわれているクラブ、
Tanjong Pagar Unitedからも、アルビレックスの参入に
賛同の声があがった。

アルビレックスの参入によって、リーグから外されるという
ような脅威は感じないのかという質問に対し、クラブのGM
であるRichard Woon氏は次のように返答した。

「どんな脅威なんですか?我々が来期リーグから外れなければ
 ならないのなら、外れるまでです。

 ファンはなにか新しいものを見つけるでしょう。

 たとえば、日本のチームがSリーグのトップチームである、
 Home United や Singapore Armed Forcesとの対戦や、
 新麒(Sinchi)FCとの戦いにね。」



Sリーグで今シーズン初の外国チームとなった中国のクラブ、
新麒FCは、アルビレックスの参入に大きな喜びを得ている。


現在新しいスポンサーを獲得するため北京にいる、新麒FC
副会長のWang Jinhui氏は、


「恐らくアルビレックスの加入は、中国のスポンサーにとって
 大きな魅力があります。この件に関しては、新麒FCが
 最も利益を得るでしょう。
 
 これは新たな競争であり、とても興奮しますよ。
 日本と中国は強いライバル心がありますし、彼らに
 負けるわけには行きません。
  
 シンガポールのチームに負けるのはいいですが、日本の
 チームに負けた場合、中国の人々に顔向けすることが
 出来ないのです。
 
 彼らがトップ3を目指すなら、我々はトップ2を目指します。」


と語った。

新麒FCはすでにアルビレックスに親善試合を申し込んだという。



アルビレックスは、シンガポールで結成された新麒FCとは違い、
Jリーグで生まれたチームである。Jリーグは恐らくアジアで
最も競争が激しいリーグであり、アルビレックスは、若手の育成
としてSリーグの効果を期待している。



シンガポールU23チームも来期、Sリーグに参戦したいとしている。

チームマネージャーのJohn Yap氏は、


「日本のチームということは、きっとキッチリとしてくるだろう。
 彼らはSリーグと同レベルあるいはそれ以上のチームを送って
 くると思う。人気は出るだろうね。」

「ヤング・ライオンズ(シンガポールU23代表チーム)は、
 多くを学ぶだろうし、それは彼らにとって収穫となるだろう。」 



Geylang Unitedのコーチ、Scott O'Donellも同じような感想だ。

「アルビレックスに関しては何も知らないが、もし彼らがリーグに
 ファンの興味をもたらしてくれるなら、それは良いことだ。
 リーグは今後より強化されるだろう。」


http://straitstimes.asia1.com.sg/sports/story/0,4386,210388,00.html
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ちなみにSリーグ掲示板では、3チーム削減には反対の声が
多いのが現状です(書き込み読むと泣けてくるっす)。


そりゃそうだよな。。。。



でもシンガポールは日本じゃないし、都市国家には都市国家
ならではの生き残り方があるはずなので、俺がむやみに
「地域密着は…」とか受け売りのフレーズを吐いても
しょうがないとは思うけど。




うう・・・でも、各クラブのコメント読んでると、なんか、

「自分を振った彼女に、新たな彼氏ができてオメデトウと言いたい」

とかっつー、槙原敬之が書きそうな状況である。


…泣ける、泣けるぜ、俺!(←バカ)


でもアルビレックス、やっぱり「日本のチーム」ってことで
期待されているのは確実だと思います。

ちゅーわけで、白鳥がうまく南風に乗っていくのを応援しつつ、
10月4日の等々力では、イルカにブチ落とされるシーンを
期待しております(笑)



...



 

 

 

 

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