小馬鹿なさっかの処刑人日記
GET TO HEAVEN.
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2001年01月29日(月)
雪が降る街(フッフー♪)

関東平野にいつになくたくさん雪が降った日、
この辺の雪は海風が吹くし、雪凍ってつるつるするし、
冬乾燥しすぎやっちゅーねん……
とかなんとか心中ぶつぶつ言いながら歩いていると、
むこうから可愛げのないちょっと太ったガキが、
長靴でシャーベット状になってる雪を、
ジュシャーッ!
ジュシャーッ!
と、左右に蹴り散らしながらやってきた。
びじゃびじゃ左右に飛び散る泥雪。
てめえ……すれ違う時は当然それ、やめるんやろうな…
え、かけんじゃねえぞこのやろう…
さっかの殺気はびしびしと、間の抜けたガキの、
赤いほっぺたに結集していった。
このガキ……このガキ……このガキ……

と、そのときっ!
ズジャーーツ!!
ガキの足が後方に吹っ飛び、
ガキは前のめりに倒れこんだのだった!!
やややややったぜしずちゃん!! ブラボー!
突然世の中が思い通りになって、なんだか、まさか、
世界ってこんなにも美しい?!
体中を駆け巡る「ざっまあみろ!!」

とはいえ、無視出来ないほど近かったので、
一応、公共の福祉に反さないように、
「だいじょうぶ?!」と反応してみたりしてみた。
ガキは四つんばいになって、むぐむぐとあがいている。
ガキは雪の上の、丸い異様なかたまりと化した。
むごむごむごむご……。
ま、まわりはじめている……。
やばい。
おもしろすぎる……
むごむごむごむ、むむむッ、
「ぷはあー!」
いきなりガキは気合一発復活し、
何事もなかったかのように去っていった。
って、貴様、私は無視?!
ってか、貴様、息止めてたのか?!
どうなんだ?! どうなんだよ!!
笑いそうになってるさっかを、昼間の道端に残すのが、
さ、最初から目的だったんだなー?!

でも私は、そんなガキの魂胆には負けない。
なんとか笑いをマフラーと咳払いで消化して、
ふらふらになりながらなんとか、駅に到着した。
思い出しても笑いそうや。
と、思い出すうちに、私はなんだか、ガキが転んだ瞬間、
本当に「だいじょうぶ?!」って言ったかどうか、
不思議な気持ちになってきた。
なんか、「ざまあみろ!」って言った気がしてきた。
「だいじょうぶ?」って言ったはず……なのに、
まだこの体中に熱く流れる「ざまあみろ」。
ざまあみろ……

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 noted by さっか