ビー玉日記
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2006年02月14日(火)  チョコレート法違反

この会社に来てから、常に女性の少ない部署にいるので、
あえてバレンタインを無視してきた。
チョコの義理立ては面倒クサイ。
今年も無視した。
幸い、そういう伝統の見られない会社なので、誰も何も言わない。
ところが、午後、コンビニで買い物をしてきた男性が、
「コンビニでもらったからあげる。誰かにあげるのに使ったら」
と私にチョコレートをくれた。
"日頃の感謝を込めて"と書かれた、大きなコイン型のチョコレートである。
……なんか複雑な気持ちなんですけど。
コンビニめ。余計なサービスをしおって。

中学の頃までは、バレンタインは重要な行事の一つだった。
このズボラな私ですら、手作りチョコレートをあげたことがある。
でも、その後始末が悪くて気まずい思いをして、それ以来、苦手な行事になった。
小学校の頃から好きだった子がいた。
初恋の男の子である。
頭がよくて、すばしこくって、よく冗談を言ういい子だった。
友だちと一緒になってチョコレートを作って、ちゃんとラッピングして、プレゼントした。
ホワイトデーに、彼は家まで来て、お返しを届けてくれた。
その時私は不在で、母親が受け取った。
親にそういうことを知られるのは私としては不本意であったが、母は別にそのことについて何も言わなかった。
ただ、後日、お母さん同士で話をしたらしく(彼の妹と私の弟も同じクラスだったので、顔見知りだったらしい)、母から裏話を聞いた。
相手は、別の女の子と私と、二人からチョコレートをもらったそうだ。
しばらく迷った上で、彼は私にお返しをくれたらしい。
つまり、私を選んでくれた、ということだ。
その話がどういう意味であるかはわかったけれど、二人の関係を次に進めることまでは考えていなかった、ということにその時気付いた。
私はまだ子どもだった。
チョコレートをあげた責任はとれない。
彼にチョコレートをあげたもう一人の女の子にも心当たりがあり、彼女にも彼にも申し訳ないことをした、と思った。
今でも申し訳ない気持ちなのだが、その日以来、私は彼を避けるようになってしまった。
無責任なチョコレートによる悲劇である。

そんなわけで、それ以来、義理チョコも罪つくりになる恐れがあるので、誰かと共同出資する以外には廃止した。
彼氏と女友達と家族以外には無責任に与えるべからず、である。

ところで、今日もらってしまったチョコレートの行方だが、
残業時間に空腹で死にそうだったので、自分で開けて食べてしまった。
だってなんか、まったく意図なく一人だけ選んで渡すのは罪が重いではないか。


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