ビー玉日記
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2005年08月12日(金)  最期の声

日航機墜落事故から20年が経ったそうだ。

あの時私は小学生で、生き残った女の子と年がそう変わらなかった。
両親の故郷を訪れるのに(当時航空運賃が高かったので基本的に新幹線か船だったが)飛行機を使うこともあった私にとって、年の近い女の子が家族と一緒に乗った飛行機で墜落事故に遭ったということが他人事と思えずショックを受けたのかもしれない。
毎朝毎晩、この事故の記事(身元確認、事故原因推測、目撃情報、犠牲者のエピソードなど)を新聞で読んだことを覚えている。

今日、TVでこの事故のドキュメンタリー番組があった。
犠牲者は520名、と聞くと、この前のJR西日本の事故の5倍にもなるのだから本当に大事故だったんだなと今更ながら気付く。
見つかった遺体は、指1本、歯だけ、という犠牲者の方もいて、一層リアルに事故現場の凄まじさを物語っている。

ボイスレコーダーのコックピットの会話。
以前ニュースで公開された時にも聞いていたのだけど、こうして改めて聞くと涙がこぼれた。
飛行機のコントロールが自由にできず、アラームが鳴り続ける中、機長、副機長、機関士の方が必死になんとかしようと格闘している様子が声だけで伝わってくる。
機長の口から「もうだめだ」という声が漏れるのは山にぶつかるほんの一瞬前。
どうにもならない状況でも本当に最後の瞬間まであきらめないで闘うってすごいことだなと思う。
プロの仕事だ。死力を尽くす、ってこういうことを言うのだろう。

何かの利害とか組織とか、そんなもののせいで事実が曲げられてはいけない。
事実は事実として明らかにしないと教訓が生かされないままになってしまう。


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