| ビー玉日記 | きのう もくじ あした |
2004年09月11日(土) 空港はどこですか。 珍しく弟から携帯電話に着信があった。 弟は客商売をしているため、私とまったく生活パターンが違う。 実家で暮らしていた時も一週間顔を見ないようなことはよくあったが、今となっては同じ東京に生活しているとは言え、年に一度会うかどうかの珍獣である。 私の方では用がないので親に頼まれでもしなければ電話をすることもないが、向こうからコンタクトがある時は決まって何事か私に頼みごとがある時である。 頼みごととは、お金の無心であり(食事の誘いもこれに当たる)、店の商品の売り込みであり、疑問の解決である。 姉弟というのはこういうものなのだろう。 暇に任せてかけ直す。 「なんか電話した?」 「したした。ちょっと教えてほしいんだけどさぁ」 やっぱり。 「成田空港の第1ターミナルって、どっちの駅?」 「は? 何、これからどっか行くの」 「うん。今、成田エクスプレスに乗ったとこ」 行き先くらい決めて乗れよ。 毎度ながら適当&急なやつだ。 (以前、海外出張出発3時間前に羽田空港の行き方をきいてきた男である。) 「どこの国行くの?」 「アメリカ」 「あほか。9・11なのに何でわざわざ今日なの」 「何、9・11って?」 「……んで、何航空?」 「ユナイテッド」 「へえ。ちなみに聞くけど、アメリカのどこ?」 「ニューヨーク」 「ふーん」 そりゃあ空いてたでしょう。安かったでしょうとも。 貧しい弟がプライベートで行くはずもなく、仕事なのはわかる。 別にもう過去の話だし、同じ日だからって何もないんだろうけど、普通避けないか? ま、いいけど。 「ユナイテッドだったら第1でしょ。共同運航便じゃなければ」 「うん」 「だったら、終点だよ」 「終点ね」 「大体さー、その辺に貼ってない? 何航空がどこの駅なのかとかさー」 「え? ほんと?」 「もういいよ。んじゃ、気をつけて。いってらっしゃいー」 「あいー。どうも」 たまたま今日はうちに母が来ていた。 すぐ母に電話の内容を告げると、脱力していた。 でもまあ、それくらい緊張感がない方が世の中身軽に生きていけるのかもね。 |
| mail home bbs |
|
Design by shie*DeliEro |