ビー玉日記
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2003年07月02日(水)  ステイタスとプライド

29日(日)の日記に、「名声はいらない」と書いた。
私、ホント、肩書きとか学歴とか職業とか、なんかそういう世間一般的なステイタスみたいなものに興味ないんだよね。
えらそうな人(自分で自分は偉いと思ってる人)は嫌いだし。
だから派遣社員なのかもしれない。
何かに属したりすることが、面倒で魅力ないことのように感じてる。
結局基本は「個人」だと思うから。
まさに私のその考え方が仕事の上では問題かもしれないって気がする。


今やってる仕事って、社員をもっと評価するための仕組みづくり、みたいなことなんだけど(うちの部署って何でも屋だから……)、上から下までいろんなことに気を使わなきゃならない上に、たくさんの人に誤解なく理解してもらうために複雑なことをできるだけ簡単に説明しなきゃいけない。
資料一つ作るにもホントに大変。
何度もやってると、「もうどうだっていいよ」って気になっちゃう。
「これで理解してよ。わかるでしょ、これくらい」なんて、投げやりモード。

私からすると、肩書きとか上とか下とか、「なんでそんなことにこだわるの?」っていうのが本音。
ちょっと間違ったからって目くじら立てて怒ることかなあ、って思ってしまう。
いくら表現の一つ一つに気を使ったって、裏読みする人はいつも裏から読むし、わからない人はわからないし、その時はその時じゃん、みたいな。

そうでなくても私はいつも客観的にものを見て発言してしまうので、上司にはそれが時々気になるらしい。
今日も「そんな他人事(ひとごと)みたいに言わないでよ」ってちょっと気分を害したように言われた。
……いや、他人事だから。(さすがに口には出せないけど)

大体この仕事をがんばったって私自身に反映されるものっていうのは別にないし。
(派遣社員だからボーナスも昇給もない)
たとえ私がここの社員だとしても、こういうスタンスって変わらないと思う。
私に限らず、平成不況下に社会に出た人たちの基本は個人主義で、感覚的には私と近いんじゃないだろうか。
私たちは、銀行や大企業も倒産することを知っているし、わずかな給料からもらえるはずもない年金を積み立てて、医療費の負担も増えるし、バブルの恩恵を何一つ味わうこともなく、ただ何かのツケを払わされてる。
不況の時代しか知らないから、どんなに大きな会社にいても、心の底から会社を信頼することはできないし、何も考えずに自分の身を全て任せようって気にはならない。
たぶんこういう感覚って、経済状態のいい時代を知ってて、会社を愛しちゃってる世代の人たちとは共有できないだろう。


もちろん長く働いてがんばってきた人たちは尊敬してるし、彼らの仕事に対するプライドは理解してる。
良い評価があったことを伝えると、本当に喜んで「ありがとうございます」なんて言ってくれるおじさんたちを見ると、私もうれしい。
よっぽどがんばったに違いないし、これまでのその人の努力が報われたんだなあ、って。
実際に私が同じように評価してもらったとしても、ここまでは喜べない。
逆にそんな風に純粋に喜べる人たちを少しうらやましいと思う。


私ってプライドなさすぎなのかなあ。
ホント向いてない。このテの仕事。


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