うさぎ日記
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2012年09月07日(金) 吐き出す食事



朝顔の花を見ると、なぜが心がすーっと清々しくなる。
毎朝開く朝顔の開きたての花の内だけは、世間の塵に汚れていないからだろうか。



認知症の母と食事をするのが、苦痛で苦痛でたまらない時期がありました。
毎度、毎度、噛んでぐちゃぐちゃにしたものを「べーっ」と、
まだ食べてない物の上に吐き出すからです。
かといって、全部を吐き出すというわけでもない。

普通の食事が食べられなくなったのかな?
と、「高齢者でも調理に工夫して普通の食事を美味しくたべる」というコンセプトの料理本を取り寄せてみました。
でも、そこに書いてある食材の調理方法は、すでに私がしていることと同じでした。

いよいよ刻み食か、と刻み食にしてみました。
が、やっぱり、べーっと。
御飯をおかゆにしても、おかゆでも吐き出す。
刻み食とおかゆにしても、吐き出す頻度は調理に工夫した普通食と同じくらいです。
そうか、刻み食でも、同じなのか、と、普通食に戻しました。
デイでは普通食だし。

仕方ないので、吐き出し用の食器をテーブルに置く事にしました。
眼の前で嘔吐するひとと一緒に食事する気色悪さを少しでも軽減したかったからです。
まだ口をつけて無い皿に吐き出されるよりはましですからね。
御飯は普通御飯より、おかゆのほうが、少しだけ吐き出す頻度が少ないようなので、おかゆにしました。

一年ほど、そんな風にして、背中の寒気と、自分の吐き気をこらえながら、
食事してましたが、ひょんなことから、解決法が見つかりました!

母の体重が一カ月に3キロも増えてしまって、医者から体重を減らすために食事量を少なくするように言われ、食事量を今までの半分にしたところ、
普通食でも完食。普通に炊いた御飯も完食。
つまり、母はお腹が空いて無かっただけだったのです!
確かに人間、あまりに満腹だと、食事が入って行かない時がありますね。

今でも、テーブルには、吐き出し用の食器を置いてます。
母はお腹いっぱいの時に加えて、気に入らない料理や食材の時にも、吐き出すと解ったからです。

観察を重ねて、嫌いな料理、嫌いな食材が大体わかって来ました。
今風の料理はダメ。例えば、イタリアンとか、ね。
カレーも最近は食べません。
ピーマン、ニンジン、オクラも嫌いみたいです。
まるで子供ですね。
生野菜は、細かく刻んだキャベツ以外はダメです。
トマトは、ポークビーンズのみ。

食材は、母が嫌いでも吐き出されること覚悟で使います。
母は、よっぽどお腹が空いていれば、嫌いな食材でも食べるみたいです。
料理法は母に合わせて、醤油を使った煮物が主体です。
食欲をそそらない料理だと、見ただけで手をつけませんから。
マヨネーズは、好きみたいなので、マヨネーズやゴマを使った和え物も良く作ります。
量は、ほんの少し。
御飯など、お茶事の御飯みたいに、ほーんの少し。梅干し二つくらいです。
それでも、おかずの量が多いと、べーっとしています。

テーブルに料理を並べて、私のほうが盛りが多いと、途端に不満そうな顔をします。
なので、高級レストランのごとく、皿小鉢にちょーっぴりの母のより、
さらに私のほうが少し少ないように盛ります。
おかげで私も少しやせることができました。



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