蹴文修記

2005年12月02日(金) アウグストの帰国、ベティの引退

例年のごとく、11月末はJリーグのクラブにとって、
来季の契約を結ぶのか否か、選手に告げる時期。

そんななか、川崎フロンターレはアウグストと来季の
契約を結ばず、ブラジルに帰国すると発表した。

家庭の事情で去年オフにも帰ってしまうとの憶測も
あったけれど、今年も一緒に戦ってくれたアウグスト。
ここ数試合、元気がないなと感じていたのは、その
決断に迷っていたのだろうか。彼のことだから、ピッチ
に立てば気持ちは試合に集中していただろうけど・・・

僕がJリーグを観だした2001年、彼は鹿島に来た。
当時、鹿島ファンだった僕は、チームを救ったアウグスト
のプレーに熱いものを感じ、大好きな選手になった。
僕と3歳しか違わないのに、ピッチ上では気持ちの
こもったプレーを続け、いつも元気、勇気をくれた。

2003年には僕が居を構えた川崎に来てくれた。
その年は一緒に悔しい思いをし、去年は一緒に昇格を
喜んだ。そして今年、体力的な衰えがはっきりと見えて
きたけれど、その円熟したプレーに何度も心躍らせた。

サポーターを大切にしてくれる気持ちは誰よりも強く、
この前の試合では、自らの得点後にバスケットケースが
終わるまでずっと踊っていてくれた。試合は再開してるのに(笑)
チームの誰かが得点すると、誰よりも早く祝福にかけつける。
試合終了後のハイタッチも、真っ先に走ってきて子どもひとり
ひとりに声をかける。

サッカー選手として、何が大切なのか、教えてくれた。

アウグストはブラジルで現役続行を希望しているらしい。
きっと彼のことだから、いつまでもボールを追い、
強い気持ちで戦っていくことだろう。トップチームでの
プレーは難しいかもしれないけど、場所なんて関係ない。
サッカーのピッチに立ち、ボールを追って戦うのは一緒だから。

今度は一緒に等々力のスタンドで、フロンターレを
応援できればいいな。いままでありがとう。

明日は最終節、ガンバ戦。相手には優勝がかかっていて、
世間的にも注目されているカード。
でもそんなことは関係ない。
きっとアウグストは目の前の試合に集中し、絶対に勝ってくれる。
等々力競技場がひとつになって、アウグストを送り出す。

そして僕のJリーグ観戦歴に、ひとつの区切りがつく。


相馬に続き、ベティこと久野が引退表明。
川崎一筋でJFLからJ2時代のチームを支えてきた選手。
まだまだプレーできるのに、きっと川崎での引退を望んだんだろう。
ベティこそ、ミスターフロンターレと呼ばれる選手だと思う。

笑いごとではないけれど、笑顔で相手をガシガシ削る中盤の
プレーは、敵にとっちゃ嫌だったろうなぁ(苦笑)
おそらく川崎に関係する仕事を続けると思う。
コーチの勉強もして、ずっと川崎の一員であり続けてほしい。


明日のガンバ戦終了後、シーズン終了セレモニーがある。
試合終了後1時間経ってから始まるらしいから、早く帰って
テレビでJリーグ優勝の行方、とか見ようと思っていたけれど、
アウグスト、相馬直樹、ベティの挨拶があるなんて・・・
帰れないじゃないか(笑)




 < 過去  INDEX  未来 >


しゅう [HOMEPAGE]

My追加