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 チャーリーとの旅/ジョン・スタインベック

『チャーリーとの旅』/ジョン・スタインベック (著), 竹内 真 (翻訳)
単行本: 446ページ
出版社: ポプラ社 (2007/03)
ISBN-10: 4591097269
ISBN-13: 978-4591097267
内容
自分はどれだけ祖国の実情を知っているだろう――そんな疑問にとりつかれた作家スタインベックは、特注キャンピングカーに愛犬チャーリーを乗せ、アメリカ一周の旅に出た。人生の哀歓と自然の美しさに彩られた旅は、まるで人生そのもののように浮き沈みを繰り返しながら進んでいく。孤独とともに16000キロを走り抜けた4ヶ月。いまなお世界中の読者に愛される、旅文学の傑作!



今年3月に出版された新装版ですが、やはりスタインベックはすごい!さすがノーベル賞作家だけのことはありますね!久しぶりに、まともな文体、まともな構成、まともな日本語(これは翻訳によるところが大きいですが)、ちゃんとした大人の文章を読んだなという感じがして嬉しいです。


ジョン・スタインベックの『チャーリーとの旅』を読み終えてしまった。何事にも終わりはあり、スタインベックの旅も遂に終わりを迎えてしまったということだけど、スタインベックの文章は、いつまでも読み終えたくないと思わせる何かがある。読み終えてしまうのが残念でたまらない。スタインベックと共に、ずっとアメリカを旅していたかった。

読む前は、かなり昔の事であるかのような錯覚をしていたのだが、わずか50年ほど前の話である。50年と言えば長いような気もするけれど、現代社会はそう変わってはいない。スタインベックの見聞きしたことは、現在の話としても十分通用する。今でもどこかで戦争はあるし、人種差別もある。

ちょっと偏屈な面もあるスタインベックだが、自分の国であるアメリカへの愛情はかけがえのないものだ。アメリカの良いところも悪いところも受け入れた結果は、早く家に帰りたいということであったが、最後にホームタウンであるニューヨークで迷子になるなど、笑わせてもくれる。

スタインベックが意外にも愛妻家であったことや、犬の品格の高さなど、へえーと思うこともしばしば。旅は楽しいことばかりではないけれど、普段は気付かないような、いろいろなことを気付かせてくれる。旅はやはり長期間するものだなと。


2007年04月24日(火)
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